李舜臣将軍のふるさとで開かれる大会
会場の名前を聞けば、ここがどんな町なのか察しがつきます。牙山は李舜臣将軍が幼少期を過ごした町で、2026年コリアマスターズの会場も将軍の名を冠した体育館です。ソウルから高速列車で約40分の中規模都市に、アジア各地から選手とファンが集まります。国際レベルのバドミントンを1週間にわたって楽しめる大会です。
館内の様子は、ほかのBWF大会とほとんど変わりません。競技フロアにはマットが敷かれ、コートの縁には線審が低い位置に座り、ネット際には主審の高い椅子が据えられています。全力のスマッシュで打たれたシャトルは、目で追いきれないほどの速さです。観客が息をのみ終える前に、ラリーはもう決着しています。
大会1週間の流れ
ここ数シーズン、コリアマスターズはBWFワールドツアーのスーパー300に位置づけられています。スーパー1000などの大型大会より一段下のグレードですが、観客にとってはそこが大きな魅力です。若手の有望株と実績あるトップ選手が同じ組み合わせに並ぶことが多いため、序盤のラウンドから質の高い試合がいくつも同時に繰り広げられます。
種目は次の5つです。
- 男子シングルス
- 女子シングルス
- 男子ダブルス
- 女子ダブルス
- 混合ダブルス
序盤の数日間は複数のコートで試合が並行して進むので、気になる試合を自由に選んで観戦できます。週末になると勝ち残った選手がひとつのメインコートに絞られ、決勝は通常日曜日です。組み合わせと試合順はBWFの大会ページに掲載されており、ファンはそこで誰がいつ試合をするかを追いかけています。
ソウルから牙山へのアクセス
アクセスはとても簡単です。この地域の玄関口は、KTXとSRTが停車する天安牙山駅です。ソウル駅または水西(スソ)駅から高速列車に乗れば、1時間もかかりません。
時間はかかっても安く済ませたいなら、ソウル地下鉄1号線があります。1号線は天安を経由して南へ延び、牙山駅や温陽温泉駅まで通じています。ソウル中心部からの所要時間はおよそ2時間です。地下鉄も路線バスも、ほとんどのタクシーも、ティーマネー(T-money)カードひとつで乗れます。どちらの駅前にもタクシーが列を作っていて、地元の運転手なら体育館の名前を告げるだけで通じます。
観戦客の多くは温陽に宿をとります。温陽は牙山の歴史ある温泉街で、会場から車ですぐのところに温泉ホテルが並んでいます。選択肢が多く鉄道の便もよい天安を拠点にする人もいます。
李舜臣体育館での観戦マナー
バドミントンの観客席には独特のマナーがあり、韓国の観客はそれをきちんと守っています。ラリー中は席を立たないのが基本です。座席の列を移動するのはプレーが止まったとき、つまりゲームの合間か、どちらかの選手が11点に達したときの60秒のインターバルだけです。ラリーが終わるまで、係員が通路の端で観客を待たせることもよくあります。
- フラッシュは禁物。 選手の視界でフラッシュが光ると、観客から一斉に冷たい視線を浴びます。これだけは避けたい行為です。フラッシュなしの撮影はおおむね黙認されています。
- 声援はサーブではなく得点のときに。 サーブの瞬間は館内が静まり返り、ラリーが決まると一気に沸き上がります。地元のファンがいちばん大きな声援を送るのは、たいてい韓国人選手に対してです。
- 支払いはカードで。 韓国ではカードやモバイル決済がほぼどこでも使えます。コンビニはもちろん、体育館周辺の屋台もほとんどが対応しています。
- 観戦の時間帯。 序盤の日は1日が長丁場です。ファンは出たり入ったりしながら、お目当てのコートに合わせて席を選ぶのが一般的です。
組み合わせと試合順はBWFの大会サイトに掲載されています。韓国のスポーツイベントのチケットは、主催協会やオンラインのチケット販売サイトを通じて販売されるのが通例です。
試合の合間に:祠、温泉、民俗村
牙山の町のいたるところで、李舜臣将軍の存在を感じます。顕忠祠(ヒョンチュンサ)は、将軍を偲んで建てられた祠堂群です。松林や池に囲まれ、将軍の生家も残されています。11月にはイチョウやカエデが色づきます。コートの喧騒を離れ、半日ほど静かに過ごすのにぴったりの場所です。
温陽温泉は、朝鮮王朝の王たちが湯浴みに訪れた時代から人々を引き寄せてきました。スタジアムのプラスチック製の椅子に何時間も座ったあとは、銭湯や温泉ホテルの湯が体に染みわたります。韓国の銭湯の決まりはここでも同じです。湯船に入る前に全身をしっかり洗い、男女別の浴場では水着を着用しません。
外岩民俗村(ウェアム民俗村)は雪華山(ソルファサン)のふもとにあります。低い石垣に囲まれた茅葺きや瓦葺きの家々が並び、今も暮らしている家族がいます。公世里聖堂(コンセリ聖堂)は韓国でも最古級の教区のひとつで、赤れんが造りの建物です。移動の途中に少し立ち寄るのにちょうどよい場所です。
観客の顔ぶれと、この大会の魅力
観客席には、地元のクラブ選手や学校のチーム、アジア各地から遠征してきたファン、視察に訪れたコーチたちが入り交じります。韓国ではバドミントンが最も愛好者の多いレジャースポーツのひとつです。そのため、ダブルスのローテーションを解説者並みに読み解ける観客が客席にたくさんいます。
町がコンパクトなので、週末の予定も簡単に組めます。午前中は顕忠祠を訪ね、午後は準決勝を観戦し、夜は温泉でゆっくり疲れを癒やす、という過ごし方ができます。李舜臣将軍は、まさか自分の名前がバドミントン会場に付けられるとは思いもしなかったでしょう。それでも、この町にはよく似合っています。
よくある質問
コリアマスターズ2026の日程と会場は?
会期は2026年11月、会場は忠清南道牙山市の李舜臣体育館です。正確な日程と毎日の試合順は、BWFワールドツアーの大会カレンダーと大会ページに掲載されています。
ソウルから牙山へはどう行けばいいですか?
いちばん速いのは、KTXかSRTで天安牙山駅へ向かうルートです。ソウル駅または水西(スソ)駅から1時間もかかりません。ソウル地下鉄1号線でも牙山駅や温陽温泉駅まで行けて、所要時間はおよそ2時間です。どちらの駅でもタクシーはすぐにつかまり、体育館までは短い距離です。
大会のグレードは?
ここ数シーズン、コリアマスターズはBWFワールドツアーのスーパー300に位置づけられています。種目は男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスです。若手の有望株と実績あるトップ選手が同じ組み合わせに並ぶことも多く、決勝は通常日曜日です。
観戦客はどこに泊まることが多いですか?
牙山の温泉街である温陽に泊まる人が多くいます。会場の近くに温泉ホテルが集まっているためです。ホテルの数が多く、鉄道の直通便もある天安を選ぶ人もいます。ソウルからKTXで日帰りするファンもいます。
大会期間中、牙山ではほかに何が楽しめますか?
いちばんの見どころは、李舜臣将軍を祀る顕忠祠(ヒョンチュンサ)です。11月は紅葉の季節にあたり、とりわけ美しい時期です。温陽温泉の銭湯や外岩民俗村(ウェアム民俗村)、公世里聖堂(コンセリ聖堂)も、試合の合間に気軽に足を延ばせる距離にあります。
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