今もその名を冠する大通り
ゴリの町をまっすぐに貫くのが、スターリン大通りです。その途中にあるのがこの公園で、芝生と小道、刈り込まれた木々が帯のように続き、石造りの壮麗な博物館の前庭の役目を果たしています。配置は何ひとつ偶然ではありません。もともと巡礼地として計画された場所であり、歩いてみると今もその雰囲気が残っています。
通りから入ると、まず小さなパビリオンがあり、その先に博物館のアーチ状のファサードが見えてきます。脇には深緑色の鉄道車両が置かれています。この3つこそがここで語られる物語のすべてで、公園はそれらをひとつにまとめる舞台なのです。
知名度が高く、トビリシ発の日帰りツアーの多くに組み込まれています。ツアーのミニバスが一度に到着することもあるので、静けさは期待しないほうがよいでしょう。
大理石の天蓋に守られた生家
最初に訪れる場所が、いちばん不思議な光景かもしれません。スターリンは1878年、地方の町で靴職人の一家が借りて暮らすような、2部屋だけの質素な家で生まれました。1930年代になると当局がこの家を列柱と重厚な屋根からなる古典様式のパビリオンで包み込み、つつましい小屋はモニュメントの下に収まることになりました。
その際、周囲の家並みはほとんど取り壊されました。似たような家が並ぶ通りではなく、芝生の上にぽつんと一軒だけ建っているのはそのためです。
ぜひ周りをぐるりと一周してみてください。レンガと木材でできた小さな住まいと、その上に覆いかぶさる壮大な天蓋との対比は、館内のどんな解説文よりも雄弁にソ連の個人崇拝を物語っています。
スターリンの緑色の鉄道車両
博物館の建物のそばには、深い緑色に塗られたスターリンの専用鉄道車両があります。飛行機を嫌った彼は、長距離の移動には鉄道を使っていました。1945年のヤルタ会談に向かう際も含め、実際に彼が使用した車両だと広く伝えられています。
車内には小ぶりな会議室、寝室、浴室、小さなキッチンがあります。内部の見学はたいてい博物館を通して手配されるため、扉を開けようとせず、チケット窓口で尋ねてみてください。外から眺めるだけでも、装甲を施した重々しい車体はじっくり見る価値があります。
芝生の奥に建つ博物館
公園全体が向かう先にあるのが、ヨシフ・スターリン博物館です。1950年代に当時の記念碑的な様式で建てられ、大きく弧を描く階段があります。館内のホールには写真や絵画、各国の代表団からの贈り物、愛用の品々が並んでいます。
メインの展示は、ソ連時代の視点から彼の生涯をおおむね称賛する内容だとして、訪問者や歴史家から長く批判されてきました。飢饉や粛清についてはほとんど触れられていません。そのことを踏まえて入館すれば、博物館そのものがひとつの展示物に見えてきます。体制が指導者をどのように記憶させたかったのかを示す記録なのです。
館内の見学にはおよそ1時間を見ておきましょう。生家と鉄道車両、敷地内を回るにはさらに30〜45分かかります。
ゴリでいちばん複雑な思いを抱かせる記念碑を訪ねて
いくつかの心がけで、見学はよりスムーズに、より敬意あるものになります。
- ガイドツアーに参加しましょう。 博物館のガイドがグループを案内してホールを回ってくれ、英語のツアーもよく用意されています。館内の説明書きだけでは背景まではわかりません。
- 撮影については確認を。 博物館内や車内での撮影ルールはこれまでたびたび変わっており、別途許可証が必要な場合もありました。カメラを構える前に窓口で確かめてください。
- 会話には配慮を。 ジョージアでのスターリン評は、激しい反感から郷愁までさまざまです。ゴリ自身の歴史もあって、この話題はとても敏感です。2008年の戦争では、ロシア軍が町を爆撃し占領しました。質問するのは構いませんが、周りの人がどう考えているかを決めつけないようにしましょう。
- 料金はチケット売り場で確認を。 料金は博物館の入口に掲示されています。鉄道車両やツアーは別料金になっている場合があります。
時間帯については、午前10時の開館直後に到着すれば、朝にトビリシを出発するミニバスツアーより先に回れることが多いです。現在の案内では、毎日午後6時まで開いています。季節や祝日によって変わることがあるので、当日に確認してください。
トビリシからゴリへのアクセス
ゴリはトビリシの西およそ80kmにあり、気軽に日帰りできます。
- マルシュルートカ(乗り合いミニバス): トビリシのディドゥベ・バスターミナル(地下鉄1号線ディドゥベ駅)から頻繁に出ています。所要時間は道路状況にもよりますが約1時間です。
- 列車: トビリシ中央駅からゴリまで近郊列車が走っています。手配には少し手間がかかりますが、乗り心地はこちらのほうが快適です。
- ツアー: トビリシの多くの旅行会社が、ゴリとウプリスツィヘ、場合によってはムツヘタも組み合わせたツアーを催行しています。
ゴリのバスターミナルや駅からは、スターリン大通りを歩くか、タクシーですぐに博物館に着きます。運転手に見せる住所は სტალინის გამზირი(スターリン大通り)です。
要塞と洞窟都市で過ごす一日の後半
町の中心の丘の上にそびえるのが、ゴリ要塞(ゴリスツィヘ)です。城壁からは家々の屋根、ムトゥクヴァリ川の谷、そしてコーカサス山脈の麓の丘陵まで見渡せます。丘の下には2008年の戦争で亡くなった兵士たちの慰霊碑があり、博物館とは対照的な静かなたたずまいを見せています。
東へ約10km行くと、ウプリスツィヘがあります。ムトゥクヴァリ川を見下ろす砂岩を何世紀もかけて掘り抜いた岩窟都市で、広間や異教時代の劇場、のちに建てられたキリスト教のバシリカが残っています。ゴリからはタクシーで簡単に行けます。午前中に公園と博物館を回り、午後に洞窟都市を訪れる人がほとんどです。
ソ連が作り上げた神話、2008年の傷跡、そしてそのどちらよりもはるかに古い都市。この3か所を巡れば、中身の濃いバランスのとれた一日になります。
よくある質問
ゴリのスターリン公園では何が見られますか?
見どころは3つあります。1878年にスターリンが生まれた小さな家(現在は列柱のパビリオンの下にあります)、緑色の専用鉄道車両、そして敷地の奥にそびえる大きな建物、ヨシフ・スターリン博物館です。
スターリン公園の営業時間を教えてください。
現在は毎日午前10時〜午後6時に開いています。ただし時期や祝日によって変わることがあるため、トビリシを出発する前に最新の情報を確認してください。
見学にはどのくらい時間がかかりますか?
1.5〜2時間を目安にしてください。博物館のガイドツアーにおよそ1時間、生家と鉄道車両、敷地内の散策に30〜45分ほどかかります。
トビリシからゴリへはどう行けばいいですか?
ディドゥベ・バスターミナル(地下鉄1号線ディドゥベ駅)からマルシュルートカが頻繁に出ており、所要時間は約1時間です。トビリシ中央駅からは近郊列車も運行しています。博物館はスターリン大通りにあり、バスターミナルと駅のどちらからでも歩くか、タクシーですぐです。
スターリン公園の周辺には何がありますか?
町の中心部にはゴリ要塞と2008年の戦争の慰霊碑があります。東へ約10kmの洞窟都市ウプリスツィヘまではタクシーですぐなので、午後に足を延ばすのにぴったりです。
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