つづら折りを上りきった先の村
太平は、山道を上った人へのご褒美のような場所です。村は梅山郷を見下ろす尾根の上にあり、そこへ続く道は茶畑や竹林の間をくねくねと縫っていきます。ヘアピンカーブが途切れると、斜面に小さな山里が姿を現し、振り返れば平野が一望できます。
老街は短く、歩いて回るのにちょうどよい規模です。訪れる人の多くは、日本統治時代の店構え、軒先で売られる軽食、そして村のすぐ外にある吊り橋の三つをまとめて楽しみに来ます。嘉義からの日帰り先として広く知られており、決して穴場ではありません。混雑を避けられると期待するより、混雑を前提に計画を立てるほうが賢明です。
太平老街を歩く
地元では「太平老街(タイピン・ラオジエ)」の名で親しまれています。通りの趣を形づくっているのは、日本統治時代に建てられた建物です。軒の低い外観や木と漆喰の装飾が残り、1階は通りに向かって直接開け放たれています。現在はその多くが、食べ物やお茶、お土産を扱う店になっています。
通りには門もなく、入場料もかかりません。いつでも歩くことができ、Googleでも現在は24時間営業と表示されています。ただし、これはあくまで公道としての通りの話です。屋台はそれぞれ独自の営業時間で動いているため、日が暮れてから訪れると、シャッターの下りた店先と静まり返った山道が待っているだけ、ということがほとんどです。
端までゆっくり歩いて、また引き返してみてください。食べ物に気を取られていると見落としがちですが、看板の上に目を向けると、古い2階部分が残っているのがわかります。そのあとは脇道に入って、谷を見下ろす景色を楽しみましょう。
梅山から上る三十六彎
この旅をほかと違うものにしているのは、道そのものです。梅山から太平へ向かうルートは、急峻な山腹を急カーブの連続で上っていく「三十六彎」として台湾ではよく知られています。通りと同じくらい、このドライブが強く記憶に残ったという人も少なくありません。
次の点を心がけると安心です。
- 上りは明るいうちに。 平野を見渡す眺めこそが醍醐味ですし、カーブの先も見通しやすくなります。
- 下りはブレーキに頼りきらず、 低いギアを使いましょう。
- カーブの内側を走るバイクや自転車に注意を。 特に週末は多くなります。
- 車酔いしやすい人は事前に酔い止めを。 カーブが休む間もなく続きます。
車がない場合は、出発前に梅山・太平方面へ向かう嘉義県のバス路線や観光シャトルを調べておきましょう。山間部へ向かう便は限られているため、行き当たりばったりで停留所に向かうのではなく、最新の時刻表を確認しておくことが大切です。
太平吊り橋を渡る
最大の見どころは吊り橋です。「太平雲梯」と呼ばれる太平吊り橋は、村の近くにある深い谷をまたいでいます。通路は森に覆われた斜面のはるか上に架かっています。晴れた日には嘉義平野の向こうまで見渡せますが、山霧が流れ込むと、橋の向こう端が霧の中に消えてしまうこともあります。
吊り橋は老街とは別に運営されています。営業時間や入場方法は独自に定められており、天候やメンテナンスによる閉鎖も橋独自に決まります。橋を一日の予定の軸にするなら、事前に嘉義県の公式観光情報で今月の営業時間と入場方法を確認しておきましょう。
吊り橋なので、足元はわずかに揺れます。高い所が苦手な人は、まず最初の区間だけ試してから、最後まで渡るかどうかを決めるとよいでしょう。
軽食とお茶、山の恵み
ここでは食べ歩きが基本です。通り沿いの屋台では、焼き物の軽食や甘いもの、持ち歩ける飲み物が売られています。梅山郷はお茶の産地で、太平周辺の山々では高山茶が育てられています。そのため、通りのどこを歩いても茶店や袋詰めの茶葉が目に入ります。
気軽に楽しむコツをいくつか挙げておきます。
- まずは焼き物の屋台で温かいものを。 尾根の上は、たいてい嘉義市内より涼しく感じられます。
- お茶は試飲してから買いましょう。 試飲させてくれる店が多く、茶葉の風味も店によって大きく異なります。
- 果物や乾物などの地元産品を見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。 小さな山村では、周囲の斜面で採れたものが売られていることがよくあります。
品ぞろえやメニューは季節や店によって変わります。特定の品を探し回るより、その日いちばん新鮮そうなものを選ぶのがおすすめです。
尾根の上での支払い、駐車、心構え
いくつかの習慣を知っておくと、一日がぐっと楽になります。
現金を持参しましょう。 台湾の老街にある小さな屋台は現金のみということが多く、カードやアプリですべて支払えるとは考えないほうが無難です。屋台でチップを渡す必要はありません。
ごみは持ち歩きましょう。 台湾では公共のごみ箱がほとんどありません。包み紙やカップは、店のごみ箱を見つけるか車に戻るまで持っておくのが一般的です。
駐車場を確保するなら早めに。 山の尾根の上なので、駐車スペースは限られています。台湾の人気スポットは、週末や祝日になると昼前にかけて次々と埋まっていきます。早めに出発すれば、たいていは車を停めやすく、通りも落ち着いています。
注文はシンプルに。 ほとんどの屋台では、指さしと指で数を示すだけで通じます。「這個(ジェイガ、『これ』)」と「謝謝(シエシエ、『ありがとう』)」を覚えておくと、とても役に立ちます。
羽織るものを1枚。 暖かい季節でも、太平の空気は平野よりはっきりと涼しく感じられることがあります。霧や小雨も急にやってきます。
梅山での一日を組み立てる
太平村は、山を巡る一日の一部として訪れるのがいちばんです。老街を歩き、吊り橋を渡ったら、梅山郷を通って山を下りましょう。カーブを下りきった麓にある梅山公園や町の中心部は、嘉義市内へ戻る途中に気軽に立ち寄れます。
太平での滞在は2〜3時間を目安に、往復の運転時間を加えて考えてください。この地域で1日以上過ごせるなら、同じ山並みのさらに奥には阿里山国家風景区が広がっています。阿里山まで足を延ばす時間がないときには、太平がちょうどよい短めの行き先になります。
よくある質問
嘉義市内から太平老街へはどう行けばよいですか?
一般的なのは、車かバイクで梅山郷を抜け、三十六彎の山道を上って太平村へ向かうルートです。山間部へ向かう公共交通機関は限られています。出発前に、梅山・太平方面へ向かう嘉義県のバスや観光シャトルの最新の時刻表を確認しておきましょう。
太平老街は夜も開いていますか?
通り自体は公道で、Googleでも現在は24時間営業と表示されています。ただし、屋台や商店はそれぞれ独自の営業時間で動いており、日が暮れると閉まる店がほとんどです。見どころや食べ物を実際に楽しめるのは日中です。
太平吊り橋は老街の一部ですか?
すぐ近くにありますが、運営は別です。吊り橋には独自の営業時間と入場方法があり、天候によって閉鎖されることもあります。訪れる前に、嘉義県の公式観光情報で今月の営業時間を確認してください。
太平ではどのくらいの時間を見ておけばよいですか?
老街の散策、軽食休憩、吊り橋までなら2〜3時間で回れます。これに三十六彎の往復の運転時間が加わります。多くの人は、梅山の町への立ち寄りとあわせて計画しています。
かなり混雑しますか?
人気の日帰り先で、特に週末や祝日は混み合います。早朝に到着すれば、たいていは駐車も通りの散策もしやすくなります。
嘉義旅行の準備
上記リンクの一部はアフィリエイトリンクです。このリンクから予約すると、追加料金なしでWander Atlasが少額の手数料を受け取ります。こうしてすべてのガイドを無料で提供しています。