ここから見下ろすピサックは、まるで町の地図を広げたかのようです。谷底には川が淡い帯となって流れています。そのすぐ脇にトタンや瓦の屋根が碁盤の目のように並び、背後の斜面には、この地の名物であるインカの段々畑が階段状に刻まれています。
Googleでは、この展望スポットは単に「pisac」という名前で登録されています。口コミの数こそ少ないものの評価は高く、山の上にある遺跡公園と比べると訪れる人はごくわずかです。混み合う名所を巡る前後に、落ち着いて谷を眺められる場所といえます。
上空から眺める聖なる谷
眼下を流れるのはウルバンバ川です。このあたりでは、地元の人たちはビルカノタ川と呼ぶことも多いようです。聖なる谷はこの川が削り出したもので、ここから北西のウルバンバの町やオリャンタイタンボへと続いています。谷底の畑ではトウモロコシが育てられています。その上に広がる急斜面を耕すために、インカの人々が築いたのが段々畑です。
上から見下ろすと、町のつくりがはっきりとわかります。中央広場と市場の通りは互いに近く、クスコへ向かう道は九十九折りを描きながら谷を上っていきます。町を歩く前にピサックの全体像をつかむには、ここから眺めるのがいちばんの近道です。
H5J2+CQPの探し方
住所はプラスコードで、H5J2+CQP, Pisac です。そのままGoogleマップに貼り付けてください。「pisac」としか登録されていない場所は運転手が知らないこともあるため、名前を伝えるよりも地図のピンを見せるほうが確実です。
まずはピサックの町までの行き方です。
- クスコからコレクティーボで: 乗り合いのミニバンがププティ通り(Calle Puputi)周辺から出ています。距離は約33 kmで、所要時間はおよそ1時間です。
- タクシーや専属ドライバーで: 同じ日に谷のほかの見どころとあわせて回るなら、こちらのほうが融通が利きます。
- ピサックの町なかでは: 広場や幹線道路の近くでモトタクシーが客待ちをしています。坂を歩かずに上るなら、これを使うのが一般的です。
午後3時閉場が一日の予定を左右する理由
現在、この展望スポットは毎日午前8時〜午後3時に開いています。閉まる時間が早いことは、思っている以上に大きな意味を持ちます。アンデスの屋外の見どころは季節によって営業時間が変わることが多いため、クスコを出発する前に最新の時間を確認しておきましょう。
いずれにしても、天候を考えれば午前中に訪れるのが得策です。おおむね11月から3月の雨季には、昼過ぎになると山頂に雲がかかりやすく、谷の向こう側が見えなくなることもあります。一方、おおむね5月から9月の乾季は空が澄みわたり、光もいちばん力強くなります。
クスコからなら、早朝のコレクティーボに乗れば余裕をもって到着できます。午前8時頃に着けば、段々畑を照らす光もやわらかく、人出も少ないのが普通です。
薄い空気と強い日差し
ピサックの町は標高およそ2,970 mで、クスコよりは低いものの、それでも高地であることに変わりはありません。展望スポットまでの上り坂は、見た目以上にきつく感じるはずです。ゆっくり歩き、つらくなったら立ち止まって休みましょう。
この標高では、空気がひんやりしていても日差しですぐに肌が焼けてしまいます。次のものを持っていきましょう。
- 日焼け止めとつば付きの帽子
- 防寒用の上着(早朝は冷え込むことがあります)
- 水(空気が乾燥しているため、すぐに脱水状態になります)
- 雨具(11月から3月)
滞在時間は1時間ほどを見ておきましょう。景色を味わい、写真を撮り、呼吸を整えるにはそれくらいが目安です。
段々畑を読み解く
ここから見えているのは、聖なる谷でも屈指の規模を誇るインカ遺跡、ピサック遺跡公園の一角です。段々畑は町の上の山肌を弧を描くように取り巻いています。尾根の上には石造りの祭祀施設が並び、儀式用に石を彫り出したインティワタナの周辺もそのひとつです。
谷を挟んだ向かいの崖には、タンカナマルカの穴が点々と見えます。岩肌に墓が掘り込まれたこの場所は、知られている中でも最大級のインカの墓地とされています。最初は見つけにくいので、崖に黒いくぼみが散らばっているところを探してみてください。
遺跡公園はこの展望スポットとは別の施設で、入場にはクスコのボレート・トゥリスティコ(周遊券)が必要です。現在の料金や対象となる遺跡は、公式の券売所やクスコ観光局のウェブサイトに掲載されています。
現金、あいさつ、カメラのマナー
ピサックでの支払いは、ほとんどがペルー・ソルの現金です。モトタクシーの運転手や小さな露店では高額紙幣のおつりがないことが多いため、小額紙幣や硬貨を用意しておきましょう。カードが使えるのは、主にホテルやレストランです。
次のような心がけがあると安心です。
- まずはあいさつを。 何か尋ねる前に「ブエノス・ディアス」と声をかけましょう。あいさつ抜きで話しかけると、ここではぶっきらぼうな印象を与えてしまいます。
- 人を撮るときは事前にひと声かけましょう。 ケチュアの伝統衣装を身にまとった女性や子どもたちは、リャマや子羊を連れていることもあり、写真を撮らせてもらったら少額のチップを渡すのが通例です。カメラを構える前に話をつけておきましょう。
- モトタクシーの運賃は乗る前に決めておきましょう。 坂の上まで行くときは特に大切です。
- 段々畑の周辺では通路から外れないようにしましょう。 石垣はモルタルを使わずに積まれた古いもので、上に登ると傷んでしまいます。
ピサックの市場へ下りる
上から谷を眺めたあとは、歩いて広場まで下りてみましょう。中心部の通りはピサック市場で埋め尽くされ、織物や陶器、銀製品、農作物などが並びます。昔から日曜日がいちばんにぎわう日で、周辺の農村から人々が売り買いにやって来ます。火曜日と木曜日も、伝統的に人出の多い日です。
市場の通りから少し入ったところには、土窯で丸いパンやエンパナーダを焼くパン屋があるので探してみてください。帰りはコレクティーボでクスコ方面へ戻れます。また、谷をさらに上ってウルバンバやオリャンタイタンボへ向かうこともできます。マチュピチュを目指す旅行者の多くが、次に立ち寄る町です。
よくある質問
クスコから展望スポット「pisac」へはどう行けばよいですか?
クスコのププティ通り(Calle Puputi)周辺から出ている乗り合いミニバンのコレクティーボでピサックへ向かいます。車でおよそ1時間です。タクシーを利用することもできます。この場所は「pisac」としか登録されていないため、町に着いたらGoogleマップでプラスコード「H5J2+CQP」をモトタクシーの運転手に見せましょう。
訪れるのに適した時間帯はいつですか?
現在の営業時間は午前8時〜午後3時ですが、季節によって変わることがあるので事前に確認してください。おすすめは午前中です。おおむね11月から3月の雨季には、昼過ぎまでに谷の上に雲が湧くことがよくあります。
滞在時間はどのくらい必要ですか?
景色を眺め、写真を撮り、高地で息を整えるには1時間ほどあれば十分です。遺跡公園や市場もあわせて訪れるなら、もう少し時間に余裕をもたせましょう。
ここはピサック遺跡と同じ場所ですか?
いいえ、違います。ピサック遺跡公園はさらに山の上にある別の施設で、入場にはクスコのボレート・トゥリスティコ(周遊券)が必要です。最新の料金は公式の券売所かクスコ観光局のウェブサイトで確認してください。
展望スポットの周辺にはほかに何がありますか?
いちばんの見どころは町の広場周辺に広がるピサック市場で、日曜日が最もにぎわいます。聖なる谷をさらに上ると、ウルバンバやオリャンタイタンボがあります。
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