路地をのぼりきった先の教会前広場
ここでは教会と同じくらい、前の広場そのものが目的地になります。聖ラザロ教会の正面にあるのは、聖ラザロ前地(Adro de São Lazaro)と呼ばれる石敷きの小さな広場です。聖ラザロ地区の坂道や石畳の通りを抜けると、ふっと視界が開けてこの広場が現れます。マカオを訪れる人の多くは、セナド広場からここまで足を延ばしません。だからこそ、この場所には特別な魅力があるのです。
この教区はマカオでも最古級のカトリック拠点のひとつで、その歴史は1550年代に始まります。現在の建物は1800年代後半の改修によるものです。そのため、バロック様式が華やかな聖ポール天主堂跡と比べると、すっきりと控えめなたたずまいに見えます。
教会と地区の成り立ちを知る
まずは立地に注目してみましょう。マカオの初期の数世紀、この界隈は旧市街の中心から外れた場所にありました。教会の名前にもその過去がうかがえます。ラザロは病人の守護聖人であり、この一帯はかつてハンセン病患者の救護と深く結びついていました。
改修を経た教会は、見せるための建築ではなく、こぢんまりとした教区教会として残りました。内部の見学はあまり時間がかかりません。
- 入口から全体を見渡せる単廊式の身廊
- 視線が集まる中心の祭壇
- 壁に並ぶ信仰の像や銘板
- 入口近くに掲示物が貼られた、今も地域に根づく教会の雰囲気
教会内だけなら15〜20分で見て回れます。周辺の地区まで歩くなら、1時間ほど取っておきたいところです。
聖ラザロ地区を歩く
この地を訪れるいちばんの理由は、教会を囲む街並みにあります。聖ラザロ地区は保護地区に指定されており、パステルカラーに塗られた低い家々やタイル敷きの歩道、急なカルサーダ(石畳の坂道)が続いています。教会のすぐ脇を通っているのがCalçada da Igreja de São Lázaroです。
同じ通りには、仁慈堂婆仔屋(Albergue da Santa Casa da Misericórdia/Albergue SCM)があります。黄色いコロニアル建築が中庭を囲むように集まり、中庭には樟の古木が木陰をつくっています。現在は展示スペースやレストランとして使われています。
数分歩けば、塔石広場(Tap Seac Square)に着きます。白と黒のモザイク模様が広がる広場で、まわりには修復されたコロニアル建築が並んでいます。マカオ中央図書館や塔石藝文館(Tap Seac Gallery)もそのなかにあります。さらに東へ進むと、蘇州様式の庭園である盧廉若公園(Lou Lim Ieoc Garden)にたどり着きます。池やジグザグの橋、築山が見どころです。
坂の上へのアクセス
中心部からは上り坂を歩くことになります。セナド広場から旧市街の路地を北東へ向かうと、15〜20分ほどで到着します。ほとんどがゆるやかな上り坂です。
塔石広場周辺やAvenida do Conselheiro Ferreira de Almeidaには、多くの路線バスが停まります。どちらのバス停からも、路地へ少し下ればすぐ教会です。タクシーなら地区の入口まで行けますが、内側の通りは狭く階段になっている箇所もあるため、最後は歩いたほうが楽です。
昼休みを避けて訪れる
日中には一度扉が閉まります。開館は毎日8:30am〜12pmと3pm〜6pmで、日曜日も同じスケジュールです。
午前中に訪れるなら、塔石広場の散策と近くでの遅めのランチを組み合わせるのがおすすめです。3pm以降に来て、日が傾くころにそのまま仁慈堂婆仔屋の中庭へ足を運ぶのもよいでしょう。12:30pmに着いても中には入れず、午後の半ばまで扉は閉まったままなので注意してください。
マカオの夏は高温多湿で、坂道はかなりこたえます。夏場は午前中の時間帯のほうが過ごしやすいでしょう。10月から12月は空気が乾いて涼しくなり、路地をゆっくり散策するのにぴったりの季節です。
今も使われている教会で静かに過ごすために
ここは博物館ではなく、今も信仰の場として使われている教会です。ほかの教区教会を訪れるときと同じように振る舞いましょう。
- 服装: 肩を覆い、ビーチ向けの服装は避けましょう。ミサに参列する地元の人々は、控えめな服装をしています。
- 礼拝中: ミサや祈りが行われているときは、後方にとどまるか、時間を改めて訪れてください。通路を歩きながら写真を撮るのはやめましょう。
- 写真撮影: 礼拝の時間外であれば、フラッシュを使わずに手早く静かに撮る程度はおおむね許容されています。前庭や路地での撮影は問題ありません。
- ミサの時間: 教会の入口に掲示されており、言語や季節によって変わります。古い情報に頼らず、現地で確認してください。
- 献金: 入場券はありません。寄付をしたい場合は、内部の献金箱を利用しましょう。
この地区は住宅街なので、階段状の路地では声を控えめにしてください。写真を撮るために立ち止まるときも、玄関先をふさがないようにしましょう。パステルカラーの家々は人々の住まいです。この静けさこそが、マカオのこの一角をカジノ街とはまったく違う場所にしているのです。
よくある質問
聖ラザロ教会の開館時間を教えてください。
毎日8:30am〜12pmと3pm〜6pmに開いています。正午から3pmまでは閉まるので、その時間帯を避けて訪れてください。
セナド広場から聖ラザロ教会へはどう行けばよいですか?
旧市街の路地を北東へ15〜20分ほど歩きます。道のりはほとんどが上り坂です。バスで塔石広場周辺まで行き、そこから路地を数分歩いて聖ラザロ前地(Adro de São Lazaro)へ向かう方法もあります。
見学にはどのくらいの時間が必要ですか?
教会の中だけなら15〜20分が目安です。聖ラザロ地区の路地や仁慈堂婆仔屋(Albergue SCM)の中庭まで歩くなら、1時間ほど見ておきましょう。
近くにはほかにどんな見どころがありますか?
同じ通りに仁慈堂婆仔屋(Albergue da Santa Casa da Misericórdia)があります。塔石広場やマカオ中央図書館、塔石藝文館へは歩いてすぐで、盧廉若公園はそこから少し東へ行った場所にあります。
教会の中で写真を撮ってもよいですか?
礼拝の時間外であれば、フラッシュを使わずに静かに撮る程度はおおむね問題ありません。ミサの最中は後方にとどまり、カメラはしまっておきましょう。
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