スタンリー・ストリートの2週間
オークランドのテニスシーズンは、年明け早々に幕を開けます。ASBクラシックの会期は2027年1月4日から16日まで、会場はマヌカ・ドクター・アリーナ(Manuka Doctor Arena)です。パーネル(Parnell)の坂が市の東端へと下っていく先、スタンリー・ストリート(Stanley Street)の窪地にあります。
この大会は、プロツアーの年間スケジュールでもいち早く開かれる大会のひとつです。オフシーズン明けの選手たちが直行してくるうえ、その多くにとってはタスマン海を越えてすぐのメルボルンで開かれる全豪オープンに向けた調整の場でもあります。コンパクトな会場にトップ選手が集まり、ハードコートをこするシューズの音まで聞こえるほどスタンドがコートに近いことが、この大会ならではの魅力です。
2つのツアーと1つのセンターコート
オークランドの大会がほかの多くの大会と違うのは、WTAとATPの合同開催だという点です。しかも例年、男女のドローは同時進行ではなく、順番に行われます。1週目が女子、2週目は男子がコートを引き継ぐため、2週間の会期は実質的に2つの独立した大会に分かれます。
2027年大会には、男女の前回王者がそろって出場します。
- エリナ・スビトリーナ:元世界ランキングトップ3のウクライナ人選手で、女子のディフェンディングチャンピオンとして戻ってきます。
- ヤクブ・メンシク:男子ランキングを急上昇してきたチェコの若手で、男子のディフェンディングチャンピオンとして戻ってきます。
会期中の一部しかオークランドに滞在しない人にとって、週の切り替わりは大切なポイントです。どちらのツアーを観られるかは、選んだ日程で決まるからです。両方を観たいファンは、たいてい各週に1回ずつ訪れるよう日程を分けています。
マヌカ・ドクター・アリーナへのアクセス
アリーナはCBD(中心業務地区)から近く、ほとんどの人が車を使わずに訪れます。クイーン・ストリートの突き当たりにあるブリトマート交通センター(Britomart Transport Centre)から、ビーチ・ロードを東へ進み、スタンリー・ストリートへ上っていけば、徒歩15〜20分ほどで着きます。オークランドの鉄道は全線がブリトマート発着で、多くのバスもここを終点としているため、出発地点にはうってつけです。
デボンポートやワイヘキ島からフェリーでダウンタウンのターミナルに着いた場合も、同じ道を歩きます。出発地点が数分手前になるだけです。試合開催中、パーネル周辺の駐車場はかなり限られます。市中心部やパーネルに宿泊している人はたいてい歩いて向かい、遅い時間のセッションにはライドシェアを利用しています。
チェンジオーバーと観戦マナー
テニスの観客には、サッカーにはない独特のルールがあり、オークランドの観客もそれをしっかり守っています。客席への出入りができるのはチェンジオーバーのときだけです。選手はセットの第1ゲーム終了後にコートを入れ替わり、その後は2ゲームごとに入れ替わります。通路が人でいっぱいになるのはこのタイミングです。
プレー中は、案内係が階段の上で観客を待たせます。ポイントの最中はスタンドが静まり返り、声を上げたり、立ち上がってスマートフォンを構えたりする人はいません。一方、ポイント間、とりわけ長いラリーの後には、惜しみない大きな拍手と歓声が起こります。中でも地元選手には、その週いちばんの声援が送られます。
常連の観客の間には、ほかにもこんな習慣があります。
- プレー中のフラッシュ撮影は禁止です。 ポイント間であれば、フラッシュなしのスマートフォン撮影は問題ありません。
- 荷物は思った以上に小さくまとめましょう。 大規模イベントの会場では一般的に入口で手荷物検査があるため、ファンは身軽な装いで訪れます。
- 外周コートは歩き回るほど楽しめます。 序盤戦やダブルスの試合はセンターコート以外で行われることが多く、選手を最も間近で観られるのはそうしたコートです。
夏の日差しとオークランドのにわか雨
1月のニュージーランドは真夏です。初めて訪れる人がとくに甘く見がちなのが日差しです。真夏のオークランドの紫外線指数は世界でも有数の高さで、屋外スタンドで午後を過ごせばすぐに日焼けしてしまいます。常連の観客は帽子、サングラス、日焼け止めを持参し、セッション中もこまめに日焼け止めを塗り直しています。
アリーナには屋根がなく、オークランドの天気は夏でも変わりやすいのが特徴です。にわか雨が降るとプレーが中断し、グラウンドスタッフがカバーを広げてラインを乾かします。こうした中断は大会の歴史につきもので、試合スケジュールが入れ替わることもあります。地元の人は、日焼け止めと一緒に薄手のレインジャケットも用意するのが一般的です。
試合の前後に:パーネルとドメイン
パーネルはオークランドでも指折りの古い郊外地区で、テニス会場はその坂のふもとにあります。坂を上った先のパーネル・ロードには、古いヴィラや店舗を利用したカフェ、レストラン、ギャラリーが並んでいます。ナイトセッションの前や、デイセッションの後に食事をする観客が多い場所です。
コートのすぐ上には、死火山の斜面に広がるオークランド・ドメインがあります。市内で最も古い公園で、その頂には港を見渡すオークランド戦争記念博物館が建っています。午後のセッションの前に、博物館のマオリ・太平洋コレクションを見学して午前中を過ごすのもおすすめです。
アリーナから気軽に組み合わせられるスポットは、ほかにもあります。
- パーネル・ローズガーデン:大会期間中はちょうど夏の見頃を迎えます。
- ウィンターガーデン:ドメイン内にあり、中庭の池をはさんで2棟の温室が建っています。
- ヴァイアダクトとウィンヤード・クォーター:ブリトマートの先まで歩いた海沿いにあり、港のそばで夜を過ごすのにぴったりです。
チケット、試合スケジュール、情報の入手先
2027年大会の日程、チケットの種類、日ごとの試合スケジュールは、主催者がASBクラシックの公式サイトで公開しています。セッションの構成や会場のルールも同じサイトに掲載されています。チケット料金は本ガイドではなく、公式サイトでご確認ください。
テニスファンの多くは、準決勝と決勝が行われる各週の最後の週末に合わせて予定を立てます。この週末のセッションは、会期中で最も多くの観客が集まります。一方、序盤の日程ではより多くのコートでより多くの試合が組まれるため、ドラマよりも試合数を楽しみたい人に向いています。
1回のセッションはたいてい数時間で、会場で丸1日過ごせば午後から夜まで十分に楽しめます。コート、パーネル、ドメインを組み合わせて1日を過ごせば、短いオークランド滞在でも存分に満喫できます。
よくある質問
ASBクラシック2027はいつ開催されますか?
2027年大会は1月4日から16日まで、オークランドのパーネル地区にあるマヌカ・ドクター・アリーナで開催されます。例年、1週目に女子(WTA)、2週目に男子(ATP)の大会が行われます。
ASBクラシック2027にはどんな選手が出場しますか?
2027年大会には男女の前回王者がそろって出場します。女子はエリナ・スビトリーナ、男子はヤクブ・メンシクです。出場選手の一覧と日ごとの試合スケジュールは、主催者の公式サイトで確認できます。
マヌカ・ドクター・アリーナへはどう行けばよいですか?
アリーナはパーネル地区のスタンリー・ストリートにあります。オークランドの鉄道全線と多くのバスが発着する市中心部のターミナル、ブリトマート交通センターから、15〜20分ほど歩いて向かう人がほとんどです。試合開催中は周辺の駐車場がかなり限られます。
オークランドでテニス観戦をする日には何を持って行けばよいですか?
真夏の屋外スタンドでの観戦となるうえ、オークランドの紫外線はとても強烈です。常連の観客は帽子、サングラス、日焼け止めに加え、にわか雨に備えて薄手のレインジャケットを用意し、荷物は小さくまとめています。
ASBクラシックの会場周辺ではどんな楽しみ方がありますか?
坂を少し上ればオークランド・ドメインとオークランド戦争記念博物館があります。パーネル・ロードにはカフェやレストランが並び、パーネル・ローズガーデン、ウィンターガーデン、ヴァイアダクトのウォーターフロントにも気軽に足を延ばせます。
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