たったひとりの王のための城
ルートヴィヒ2世は、この城の完成を見ることなく世を去りました。着工は1869年です。王が亡くなった1886年の時点で完成していた部屋は15ほどにすぎず、王自身が暮らしたのもわずか数か月でした。谷から見上げると、淡い色の石灰岩の城壁と細身の小塔、赤れんがの門楼が目に入ります。城が建つのはペラート渓谷(Pöllat)の上に突き出した岩場で、背後にはアルプスの山々が連なります。
この城のシルエットは、のちにディズニーの「眠れる森の美女の城」のモデルになりました。これほど多くの人が押し寄せるのも、そう聞けばうなずけるでしょう。ドイツ国内でも屈指のレビュー数を誇る名所で、評価も安定して高いのが特徴です。静かに独り占めできる場所ではありませんが、運営はよく整っており、しっかり計画を立てた人ほど満足できる観光地です。
フュッセンから城の入口まで
ミュンヘンから地域列車で約2時間かけ、終点のフュッセン(Füssen)駅まで来るのが一般的なルートです。駅前のバス停から73番か78番のバスに乗れば��ホーエンシュヴァンガウ(Hohenschwangau)までおよそ10分で着きます。住所はNeuschwansteinstraße 20, Schwangauですが、観光の拠点となるのはふもとの村のほうです。
ホーエンシュヴァンガウから城へ上る手段は3つあります。
- 徒歩: 緩やかに上り続ける道を30〜40分ほど歩きます。舗装されていて、ところどころ木陰もありますが、見た目以上に勾配がきつい道です。
- 馬車: 城のすぐ下で降ろしてもらえるので、最後に少し上るだけで済みます。
- シャトルバス: マリエン橋の近くに停まります。そこから城までは下り坂を歩きます。
時間には十分な余裕を持たせてください。ツアーの時間は厳格に守られるうえ、上り坂は地図から想像する以上に長く感じられます。
調度品の残る室内へ
城の内部はガイドツアーでしか見学できません。所要時間は約30分で、階段を何度も上ることになります。各グループは決められたスケジュールに沿って部屋から部屋へ進みます。室内での写真撮影はできません。
特に印象に残りやすいのが2つの部屋です。ひとつは2層吹き抜けの「玉座の間」で、床はモザイクで飾られています。ところが、肝心の玉座はありません。結局、納品されることがなかったのです。もうひとつの「歌人の間」は上階の大半を占める広間で、ワーグナーがオペラの題材にした伝説の場面が壁一面に描かれています。ルートヴィヒはワーグナーに深く心酔しており、その趣味はほぼすべての部屋に表れています。
誰もが目指すマリエン橋からの眺め
絵はがきでおなじみのあのアングルは、マリエン橋(Marienbrücke)から眺めたものです。城のすぐ上手でペラート渓谷をまたぐ、鉄製の歩行者用の橋です。城からは森の小道を15分ほど歩いて向かいます。
橋の上は混み合いやすく、冬季や補修工事の際には通行止めになることもあります。橋を一日の予定の中心に据えるなら、事前に開通状況を確認しておきましょう。通れる場合は、ツアーの前か、終わってすぐに立ち寄るのがおすすめです。そうすれば、あとから坂を上り直さずに済みます。
予約・時間帯選び・ホーエンシュヴァンガウでの行列
チケットは時間指定制で、ツアーの枠と紐づいています。夏は売り切れる日もあります。バイエルン宮殿管理局の公式サイトからオンラインで事前に予約しましょう。最新の料金も同じサイトに掲載されています。チケットの受け取りや確認は、城の上ではなく、ホーエンシュヴァンガウのチケットセンターで行います。
バイエルン州のほかの観光地と比べても、ここほど時間帯選びが大切な場所はまずありません。
- 平日 は、午前9時〜午後6時の開館時間中ずっと比較的落ち着いています。
- 週末 は午前11時〜午後4時に混雑します。この時間帯に上り始めると、シャトルバスの乗り場でも橋の上でも行列に並ぶことになるので、なるべく避けましょう。
- 開館時間 は毎日午前9時〜午後6時とされています。冬は短縮されることが多いため、オフシーズンに訪れる際は事前に公式サイトで確認してください。
入場時刻になると、入口の回転式ゲートでチケットを読み取ります。遅れるとツアーには参加できません。ドイツの人たちは早めに着いて辛抱強く待つのが普通です。同じようにしておけば、余計な気をもまずに済みます。
ふもとで一日を締めくくる
フュッセンへ戻る前に、谷あいの一帯もぜひ歩いてみてください。黄色い外観のホーエンシュヴァンガウ城は、ルートヴィヒが少年時代を過ごした宮殿です。こちらにも独自のガイドツアーがあり、見学するとノイシュヴァンシュタイン城を築いた王の人となりがよく見えてきます。澄んだ湖、アルプ湖(Alpsee)のほとりにはバイエルン王家博物館が建ち、湖沿いには遊歩道も整っています。
2つの城と橋を巡り、アルプ湖のほとりを少し歩けば、急がなくても丸一日が埋まります。ノイシュヴァンシュタイン城だけを見るなら、ホーエンシュヴァンガウからの往復で約4時間を見ておきましょう。
よくある質問
ノイシュヴァンシュタイン城がいちばん空いているのはいつですか?
平日なら、午前9時〜午後6時の開館時間中ずっと比較的落ち着いています。週末は午前11時〜午後4時が最も混み合うので、この時間帯はなるべく避けましょう。
フュッセンからノイシュヴァンシュタイン城へはどう行けばよいですか?
フュッセン駅から73番か78番のバスに乗り、約10分でホーエンシュヴァンガウに着きます。そこからは坂道を30〜40分歩くか、馬車を利用するか、マリエン橋の近くまで行くシャトルバスに乗ります。
チケットは事前に予約する必要がありますか?
はい。特に夏と週末は予約が必須です。チケットは時間指定制で、ガイドツアーの枠と紐づいています。最新の料金も掲載されているバイエルン宮殿管理局の公式サイトから予約し、ホーエンシュヴァンガウのチケットセンターで受け取ってください。
見学にはどのくらいの時間を見ておけばよいですか?
ホーエンシュヴァンガウからの往復で約4時間を見ておきましょう。城までの上り坂、約30分のツアー、マリエン橋の見学がこれに含まれます。ホーエンシュヴァンガウ城とアルプ湖まで足を延ばせば、丸一日かかります。
城内で写真を撮ることはできますか?
いいえ、城の内部では写真撮影が禁止されています。屋外では自由に撮影でき、最も有名な眺めはペラート渓谷にかかるマリエン橋からのものです。
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