ステージに響く3人の声と2つの言語
ビッグオーシャン(Big Ocean)は、よくあるK-POPボーイズグループとはひと味違います。チャンヨン、PJ、ジソクの3人は、聴覚障害のあるメンバーで構成されたグループとして2024年に韓国でデビューしました。振り付けには手話が組み込まれていて、歌声と同じくらい手の動きが歌詞を伝えます。
そのため、ステージで注目したいポイントも変わってきます。手の動きはビートにぴたりと合い、ダンスブレイクの中には韓国手話やアメリカ手話のフレーズが織り込まれています。そんなステージが、秋のヨーロッパツアー(Fall Europe Tour)の公演地のひとつとして、2026年10月31日にパリのアルハンブラ(Alhambra)にやって来ます。
イヴ・トゥディック通りのアルハンブラ
アルハンブラという名前は、パリのミュージックホールの古い歴史に由来しています。現在のアルハンブラは中規模のコンサートホールです。レピュブリック広場から歩いて数分の、イヴ・トゥディック通り(rue Yves Toudic)という細い通りに建っています。運河にも近いので、多くの人は最後の道のりを水辺沿いに歩いて向かいます。
いちばんの魅力は、この会場の規模です。大規模なアリーナツアーではステージがどうしても遠くなりますが、このホールなら手の動きや表情まで読み取れる距離で観られます。手と表情の両方でパフォーマンスを届けるグループだからこそ、この近さが大きな意味を持ちます。
フロアはスタンディングで、フランスの会場では「フォス(la fosse)」と呼ばれています。どれだけ見やすいかは、どこまで前に進めるか、そして前に立つ人の背の高さで決まります。小柄なファンは、たいてい両サイドへ移動します。サイドは中央ほど混み合わず、ステージを斜めに見渡せて視界が開けていることが多いからです。
10区へのアクセス
いちばん近くまで行けるのはメトロです。どのルートでも、最後は少し歩くことになります。
- ジャック・ボンセルジャン駅(Jacques Bonsergent、5号線): 最寄り駅です。運河の方向へ東に少し歩けば到着します。
- レピュブリック駅(République、3・5・8・9・11号線): 出口の多い大きな乗換駅です。広場の北東側から地上に出て、フォーブール・デュ・タンプル通り(rue du Faubourg du Temple)か運河を目指してください。
- パリ東駅(Gare de l’Est)とパリ北駅(Gare du Nord): ロンドンやブリュッセル、フランス東部から列車で来る人なら、駅から歩いて行けます。
- ヴェリブ(Vélib’): 運河沿いにシェアサイクルのステーションが並んでいます。ただし、人出の多い夜はレピュブリック付近のステーションからすぐに自転車がなくなります。
車で行くのはあまりおすすめできません。10区は路上駐車のスペースが少なく、運河沿いの通りも狭いからです。パリ以外から来るファンの多くは、レピュブリック周辺やパリ東駅周辺、運河沿いに宿を取っています。そうすれば、アンコールのあとも短い距離を歩くだけで宿に戻れます。
公演当日はハロウィン
今回の公演は、日付にもいつも以上に意味があります。2026年10月31日は土曜日で、しかもハロウィンです。翌日の11月1日(日)は、フランスの祝日であるトゥーサン(Toussaint、諸聖人の日)にあたります。
そのため、実際にはいくつか気をつけたいことがあります。
- 周辺はにぎわいます。 サン・マルタン運河沿いやレピュブリック周辺のバーは、土曜日ならいつでも満席です。そのうえハロウィンには、仮装したグループが歩道にあふれます。
- 日が早く暮れます。 この時期のフランスはすでに冬時間に切り替わっています。夕方早くには暗くなり、公演が終わるころにはすっかり夜です。
- 日曜日は祝日ダイヤです。 トゥーサンには多くの店が閉まり、公共交通機関も減便ダイヤで運行します。翌日パリを離れるファンは、このことを考えて予定を組むことが多いようです。
- 仮装姿も見かけます。 ヨーロッパのK-POPファンは、ハロウィンの公演で仮装を楽しむことがよくあります。仲間とおそろいの衣装や、ビッグオーシャンのコンセプトを意識した装いなら場になじみます。ただ、かさばる衣装は混み合うスタンディングフロアで動きにくくなります。
アルハンブラで過ごすK-POPの夜
パリのスタンディング形式のK-POP公演では、開場のかなり前から歩道に行列ができます。フロアでの位置は、おおむね入場した順に決まります。最前列の柵際を狙うファンは、たいてい午後のうちからイヴ・トゥディック通りに並んでいます。手には軽食とモバイルバッテリーが欠かせません。
セキュリティチェックは、国の警戒態勢「ヴィジピラート(Vigipirate)」のもとでパリのどの会場でも行われているものと同じです。入口ではスタッフが荷物を検査し、ボディチェックをすることもあります。小さなバッグならスムーズに通れますが、大きなリュックや工具に見えるものがあると、時間がかかりがちです。
当日を快適に過ごすためのコツをいくつかご紹介します。
- 支払いはカードで。 パリでは会場内のバーも含め、ほぼどこでもタッチ決済が使えます。バーでチップを渡す必要はありません。
- クロークを利用しましょう。 フランス語では「ヴェスティエール(vestiaire)」と呼ばれます。10月の肌寒い夜でも、熱気のこもったスタンディングフロアではコートは荷物になってしまいます。
- 「目で見る拍手」を覚えましょう。 ろう者のコミュニティでは、手をたたく代わりに両手を上げてひらひらと回します。ビッグオーシャンのファンの多くが公演でもこの拍手をしています。ただ歓声を送るより、このグループにぴったりの応援方法です。
- 手話をひとつふたつ覚えましょう。 短い「ありがとう」や「愛してる」の手話をステージに向けて掲げると、メンバーが気づいて応えてくれることがよくあります。
- ペンライトは持参して、スマートフォンは低めに。 ペンライトは応援文化の一部です。一方、スマートフォンを公演中ずっと高く掲げていると後ろの人の視界をふさいでしまいます。この規模のホールでは、それがはっきりわかります。
会場スタッフは基本的にフランス語で対応しますが、簡単な英語ならたいてい通じます。何か尋ねるときは、いきなり英語で話しかけるより、まず「ボンソワール(Bonsoir)」とあいさつしたほうが感じよく応じてもらえます。
開場前とアンコールのあと
開場までの時間をつぶすなら、やはり運河沿いがいちばんです。列に並ばないファンの多くは、鉄製の歩道橋が架かるあたりからランクリ通り(rue de Lancry)近くの閘門までのサン・マルタン運河沿いで過ごしています。河岸にはカフェやワインバー、手軽に食べられる軽食スタンドが立ち並びます。テイクアウトを手に運河の石垣に腰かけるのも、ここではごく当たり前の光景です。
もうひとつの待ち合わせ場所はレピュブリック広場です。中央にマリアンヌ像が立つ広々とした広場で、迷わず見つけられます。公演後に人波があふれ出したら、ここで友人と落ち合うのが定番です。広場からは3・5・8・9・11号線がパリ中に延びています。
公演後に食事をするなら、フォーブール・デュ・タンプル通り周辺やベルヴィル(Belleville)の手前あたりに、遅くまで開いている軽食スタンドやレストランがあります。ハロウィンの土曜日は混み合いますが、閉まっていることはめったにありません。
週末旅行として楽しむ
海外から訪れるファンの多くは、パリ公演を長めの週末旅行として楽しんでいます。今回は日程を延ばしやすいのも魅力です。日曜日がトゥーサンの祝日なので、1日余分に休めます。また、パリ東駅とパリ北駅はどちらも会場から歩いて行ける距離にあります。秋のヨーロッパツアーのほかの公演と組み合わせて、列車で回るのも簡単です。
パリ公演は、ビッグオーシャン秋のヨーロッパツアー(Big Ocean Fall Europe Tour)の名称で、会場はアルハンブラ、日程は2026年10月31日と発表されています。サポートアクトや出演時間など、それ以外の詳細はグループと会場側が決めることになります。
よくある質問
ビッグオーシャンのパリ公演の会場はどこですか?
ビッグオーシャン秋のヨーロッパツアーのパリ公演は、アルハンブラ(Alhambra)で行われます。パリ10区のイヴ・トゥディック通り(rue Yves Toudic)にある中規模のコンサートホールで、レピュブリック広場やサン・マルタン運河から歩いて数分です。
アルハンブラの最寄りのメトロ駅はどこですか?
最寄り駅は5号線のジャック・ボンセルジャン駅(Jacques Bonsergent)です。3・5・8・9・11号線が乗り入れるレピュブリック駅(République)も歩いてすぐです。こちらは乗り換えが便利なので、公演後の帰り道にはとくに使いやすい駅です。
パリ公演はいつですか?
2026年10月31日(土)で、ちょうどハロウィンにあたります。翌日の11月1日はフランスの祝日トゥーサン(Toussaint)です。多くの店が休業し、公共交通機関も減便ダイヤで運行します。
アルハンブラは座席指定ですか?スタンディングですか?
フロアはスタンディングで、フランス語では「フォス(la fosse)」と呼ばれます。位置はおおむね入場した順に決まります。最前列の柵際を狙うファンは、たいてい開場のずっと前から通りに並んでいます。
ビッグオーシャンの公演はどんなところが特別ですか?
チャンヨン、PJ、ジソクの3人のメンバーは聴覚障害があり、振り付けに手話を取り入れています。多くのファンは、手をたたく代わりに両手を上げてひらひらと回す「目で見る拍手」で応援しています。
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