晩秋の湾岸を走るフラットなレース
開催日は2026年11月22日です。第47回チューリッヒ・ドノスティア・サン・セバスティアン・マラソンは、ヨーロッパの秋のマラソンシーズンの最後を飾る大会です。夏の海水浴客もすっかり姿を消し、街は落ち着きを取り戻しています。
スペインでも屈指の歴史を持ち、高い評価を受けてきたマラソンです。その評判を支えている最大の理由は、コースが平坦なことにあります。海岸線の低地と碁盤の目のような市街地を走り、登らなければならない峠はひとつもありません。そのため、自己ベストを狙うランナーにも、初めてフルマラソンに挑む人にも選ばれています。
この街には呼び名が2つあります。スペイン語ではサン・セバスティアン、バスク語ではドノスティアです。街中の標識にも大会の正式名称にも、沿道の声援にも、両方の名前が登場します。
コース:海辺の遊歩道、川、そして碁盤の街並み
コースは最初から最後まで海抜ゼロメートル近くを進みます。ラ・コンチャ湾(La Concha)の弧に沿って長い直線が続き、海上には緑に覆われたサンタ・クララ島(Isla Santa Clara)がこんもりと浮かんでいます。19世紀に整備された中心街の広い通りを抜け、大西洋へと注ぐウルメア川(Urumea)のほとりも走ります。
ただし、平坦だからといって楽なわけではありません。視界の開けた海沿いの区間ではビスケー湾からの風を受けることがあります。どこで他のランナーの後ろについて風をよけるか、あらかじめ作戦を立てておきましょう。
スタートとフィニッシュは、例年、中心街の南にあるアノエタ(Anoeta)のスポーツエリアに設けられています。旅行の手配をする前に、会場とスタート時刻、コースマップの詳細を公式サイトで確認してください。
エントリー、参加登録、レースキット
マラソンでいう「チケット」とは、大会へのエントリーのことです。参加登録はチューリッヒ・サン・セバスティアン・マラソンの公式サイトから行います。参加条件や関門時間、最新の参加費も同サイトに掲載されています。料金は変動するため、ここでは記載していません。公式サイトでご確認ください。
出発前に公式ページで確かめておきたいことは次のとおりです。
- レースキットの受け取り場所と日時、持参すべき身分証明書
- 医師の診断書が必要かどうか(スペイン国外からの参加者は規定が異なります)
- 手荷物預かりの場所と、レース当日朝の交通手段
- コースの制限時間と、収容車が走るルート
観戦は無料です。沿道に立てば、どなたでも応援できます。
11月のビスケー湾
ここは緑豊かな大西洋岸の街で、11月下旬は肌寒く、雨模様の日も少なくありません。雨を想定した服装で走れば、慌てずに済みます。
スタート前に着て途中で脱ぎ捨てられる上着と、レース後に羽織る防水ジャケットを用意しましょう。手荷物預かりには、すぐに着替えられる乾いた服を入れておくと安心です。海風のせいで、足を止めた途端に気温以上の寒さを感じます。
この時期は日が短めです。その代わり、8月のように遊歩道が人であふれることはなく、街はふだんの暮らしのリズムに戻っています。
ドノスティアへのアクセス
サン・セバスティアンはこぢんまりとした街で、大会エリアからたいていの場所へ歩いて行けます。手間がかかるのは、街にたどり着くまでのほうです。
- サン・セバスティアン空港は、海岸沿いに東へ進んだオンダリビア(Hondarribia)にあります。小さな空港で、発着便はマドリードやバルセロナ経由の国内線が中心です。
- ビルバオ空港は国際線がはるかに充実しています。サン・セバスティアンまでは直通バスで約1時間15分です。
- フランスのビアリッツ空港を利用し、アンダイエ(Hendaye)経由で国境を越える方法もあります。
- 鉄道の場合、レンフェ(Renfe)の列車はウルメア川沿いにあるドノスティアの北駅(Estación del Norte)に到着します。また、エウスコトレン(Euskotren)の「トポ(Topo)」線が、フランスとの国境の町アンダイエと市内を結んでいます。
この規模の街では、大会の週末になるとホテルがすぐに埋まってしまいます。エントリーが済んだら、すぐに宿を予約しましょう。拠点にするなら、グロス(Gros)地区やアマラ(Amara)地区が便利です。どちらも平坦で、交通の便にも恵まれています。
ゴールのあとはピンチョスで
サン・セバスティアンでは、レース後の栄養補給がひとつの楽しみになります。港のすぐ裏手に広がるパルテ・ビエハ(Parte Vieja、旧市街)は、細い路地が入り組んだエリアです。バーのカウンターにはピンチョスがずらりと並びます。パンに具をのせ、楊枝で留めた小さなおつまみのことです。
川を渡った先、スリオラ海岸(Zurriola)の近くにあるグロス地区にもバー街があり、たいていは旧市街よりも落ち着いています。どちらを選んでも、マラソンを走り終えた夜は、カウンターからカウンターへとのんびり渡り歩くことになるでしょう。
ドノスティア流の応援と食べ歩き
コース沿道で。 観客が多く集まるのは、ラ・コンチャの遊歩道沿いと中心街の通りです。盛り上がりもそこが一番です。バスクの声援はひと味違い、「アウパ!(Aupa!、がんばれ!)」や「アニモ!(Animo!)」が飛び交い、ゴールでは「ソリオナク(Zorionak、おめでとう)」と声がかかります。自分でも声に出してみると喜ばれます。
ピンチョスバーで。 カウンターまで進み、店員と目が合ったら、指さすか口頭で注文します。注文を受けてから調理する温かいピンチョスを黒板に書き出している店も多いので、ぜひ尋ねてみてください。1〜2品をつまんで軽く一杯飲んだら、次の店へ移ります。腰を落ち着けるのではなく、はしごするのがこの街の流儀です。
支払い。 食べたものを自分で覚えておき、店を出るときに申告して精算する店がたくさんあります。カードはほとんどの店で使えますが、小さな店に備えて現金も少し持っておきましょう。チップは控えめで、端数を切り上げるか小銭を置いていく程度が一般的です。
食事の時間帯。 スペインでは食事の時間が遅めです。昼食は午後の遅い時間までずれ込み、夕食が午後9時より前に始まることはめったにありません。バーが混み合うのもその時間帯です。レース直後にすぐ何か食べたいなら、ピンチョスバーが一番確実です。レストランの厨房は昼と夜の営業の合間に閉まることが多いためです。
レース当日の移動。 コース沿いでは交通規制が敷かれます。徒歩か市内バスのDbusを利用し、迂回ルートについては公式サイトで確認してください。
よくある質問
2026年のチューリッヒ・サン・セバスティアン・マラソンはいつ開催されますか?
第47回大会は2026年11月22日に開催されます。スタート時刻などのスケジュールは公式サイトでご確認ください。
サン・セバスティアン・マラソンのコースは平坦ですか?
はい。海沿いと市街地を走るフラットなコースとして知られており、自己ベストを狙うランナーに選ばれています。いちばん備えておきたいのは、海沿いの区間で吹きつけるビスケー湾からの風です。
サン・セバスティアン・マラソンのスタートとフィニッシュはどこですか?
例年、中心街の南にあるアノエタのスポーツエリアに設けられています。最新の会場とコースマップは、必ず公式サイトでご確認ください。
マラソンに参加するには、サン・セバスティアンへどう行けばよいですか?
オンダリビアにあるサン・セバスティアン空港か、ビルバオ空港を利用します。ビルバオは国際線が多く、市内まで直通バスで約1時間15分です。フランスのビアリッツ空港を使う方法もあります。鉄道ならレンフェの列車が北駅(Estación del Norte)に到着します。
レース当日の天候はどうですか?
11月下旬のこの地域は肌寒く、雨模様の日も少なくありません。スタート時に脱ぎ捨てられる上着と防水ジャケット、それにゴール後に着替える乾いた服を用意しておきましょう。
サン・セバスティアン旅行の準備
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