石と金色、そして剣を掲げた騎士
広場を見渡す前に、まずは視線を上げてみてください。石畳の上には、抜き身の剣と盾を手にした石造りの騎士が大聖堂の方角を向いて立っています。これが1404年に都市の自由の証として建てられたローラント像です。600年以上にわたってこの広場を見守ってきました。
その後ろにそびえるのが市庁舎です。ゴシック様式の本体は1400年代初頭に建てられ、1600年代初頭にヴェーザー・ルネサンス様式の華やかなファサードが加わりました。高い切妻と彫刻像が目を引くファサードです。2004年には市庁舎とローラント像がそろってユネスコの世界遺産に登録されました。ブレーメンを訪れる旅行者のお目当ては、何といってもこの2つを中心とした広場です。
四方の建物を読み解く
広場はこぢんまりとしていますが、どの面に目を向けても、それぞれに異なる物語があります。
- 北側: 市庁舎です。地下には、ドイツでも指折りの歴史を持つワインセラー、ラーツケラー(Ratskeller)があります。置いているのはドイツワインだけです。
- 東側: 聖ペトリ大聖堂です。2本の尖塔は街のスカイラインでいちばんの高さを誇ります。レンガと砂岩でできた身廊は、周りの建物のファサードよりはるかに古いものです。
- 南側: かつての商人ギルド会館、シュッティング(Schütting)です。階段状の切妻からは、この街がどうやって富を築いたのかがうかがえます。
- 同じく東側: 州議会議事堂(Haus der Bürgerschaft)です。1960年代に建てられたガラスとコンクリートの建物で、今もブレーメン市民の間では好き嫌いがはっきり分かれています。
市庁舎の西側には、ゲルハルト・マルクスが1953年に制作したブロンズ像「ブレーメンの音楽隊」があります。グリム童話に登場するロバ、犬、猫、ニワトリが縦に積み重なった姿です。ロバの前脚だけが金色にまぶしく光っているのは、幸運を願う数えきれないほどの人がなでてきたからです。
マルクト広場への行き方
多くの人は中央駅から歩いて向かいます。バーンホフ通り(Bahnhofstraße)や商店街を抜けてオーベルン通り(Obernstraße)方面へ南に進めば、15分ほどで広場に着きます。
路面電車なら、大聖堂のすぐ裏手にあるドームスハイデ(Domsheide)で降ります。4番と6番の路線が停まり、6番はブレーメン空港にも通じています。広場の西端にあるオーベルン通り(Obernstraße)停留所も便利です。旧市街の大部分は歩行者専用になっているので、車で乗り入れるのは避けましょう。周辺部の立体駐車場を使うほうが楽です。
地元の人のように広場を歩く
広場そのものはいつでも開いていますが、周りの建物にはそれぞれ開館時間があります。市庁舎はガイドツアーでのみ見学でき、大聖堂と塔の上りにも決まった閉館時間があります。時間は季節によって変わるので、旅行する月の情報を公式サイトで確かめておいてください。
地元の人はこの広場を近道として通り抜けます。オーベルン通りや大聖堂へ向かう通路はふさがないようにし、写真は広場の端から構えましょう。知っておくと楽しい風習もいくつかあります。
- ブレーマー・ロッホ(Bremer Loch): 議事堂の近くの舗道にある投入口です。慈善のためにコインを入れると、音楽隊の動物たちの鳴き声が返ってきます。
- シュプックシュタイン(Spuckstein): 大聖堂の近くにある、十字の印が刻まれた敷石です。1831年に毒殺犯ゲーシェ・ゴットフリートが処刑された場所を示していて、今でもつばを吐きかける地元の人がいます。幸運の石と勘違いしないよう気をつけてください。
- ロバの脚: 両手でロバの両脚を握るのが正式な作法です。週末の午後には少し列ができることもあります。
実際に広場がいちばん静かなのは早朝です。ヴェーザー川のクルーズ船や観光バスから団体客がやってくる前の時間帯です。夕食後にもまた人が少なくなります。ライトアップされたファサードがいちばん美しく見えるのもこの時間です。
屋台で埋め尽くされる季節
11月下旬からクリスマスの直前まで、ブレーメンのクリスマスマーケット(Weihnachtsmarkt)が広場と周辺の通りを埋め尽くします。木造の小屋では、ローストアーモンドやグリューワイン、ずっしりとしたフルーツパンであるこの地方名物のクラーベン(Klaben)が売られています。背景を彩るのは市庁舎のファサードです。
温かい飲み物は、デポジット(Pfand)付きのマグカップで出てきます。どの屋台に返してもデポジットは戻りますし、そのまま持ち帰れば手頃なおみやげになります。カード払いに対応する店は増えていますが、小さな屋台ではまだ現金を好むところが多くあります。ヴェーザー川沿いでは同じ時期にシュラハテ・ツァウバー(Schlachte-Zauber)というマーケットも開かれるので、あわせて立ち寄るのがおすすめです。
広場の外へ
半日かけて街を歩くなら、この広場を拠点にするのがいちばんです。広場だけなら45分ほど見ておき、市庁舎のツアーと大聖堂にはそれぞれ1時間ずつ足してください。
- ベットヒャー通り(Böttcherstraße): 広場の南側からすぐです。1920〜30年代に表現主義様式で建て直された、レンガ造りの細い路地です。マイセン磁器の鐘でできたカリヨンがあります。
- シュノーア地区(Schnoor): 南東へ歩いて10分です。肩幅ほどしかない路地に、漁師や職人の小さな家が軒を連ねています。
- シュラハテ(Schlachte): ヴェーザー川沿いの遊歩道です。夏にはビアガーデンが並びます。
ローラント像から歩き始めてベットヒャー通りを抜けて川へ出て、最後にシュノーア地区で締めくくりましょう。同じ道を一度も引き返すことなく、ブレーメンの中世の街並みをひととおり見て回れます。
よくある質問
駅からブレーメンのマルクト広場へはどうやって行けばよいですか?
中央駅から商店街を抜けてオーベルン通り(Obernstraße)方面へ南に歩けば、15分ほどで着きます。路面電車なら、大聖堂のすぐ裏手にあるドームスハイデ(Domsheide)で降りてください。4番や6番などの路線が停まります。
ブレーメンのマルクト広場には夜も入れますか?
はい、入れます。公共の広場なので24時間開いています。ただし市庁舎と大聖堂には季節ごとに異なる開館時間があるため、出かける前にそれぞれの公式サイトで確認してください。
マルクト広場の見学にはどのくらいの時間が必要ですか?
広場とローラント像、ブレーメンの音楽隊の像を見て回るなら45分ほどが目安です。市庁舎のツアーに参加する場合や、大聖堂を見学して塔に上る場合は、それぞれ1時間ほど追加してください。
ブレーメンのクリスマスマーケットはいつ広場で開かれますか?
例年、11月下旬からクリスマスの少し前まで開かれ、マルクト広場と周辺の通りが屋台で埋め尽くされます。同じ時期には、ヴェーザー川沿いでシュラハテ・ツァウバー(Schlachte-Zauber)というマーケットも開かれます。
ブレーメンのマルクト広場の近くには何がありますか?
広場の南側を出てすぐのところにベットヒャー通り(Böttcherstraße)があります。シュノーア地区(Schnoor)までは歩いて10分ほどです。ヴェーザー川沿いの遊歩道シュラハテ(Schlachte)は、南へ数分歩いたところにあります。
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