ニュルンベルク旧市街では、どの通りを歩いても自然とこの城へ導かれるように感じます。ハウプトマルクト(Hauptmarkt)から北へ向かうと、石畳はやがて上り坂になります。木組みの家々が両側から迫り、その先の丘の頂上を赤みを帯びた砂岩の城壁が埋め尽くしています。これが皇帝の城、カイザーブルクです。神聖ローマ帝国でも屈指の重要な城郭宮殿であり、今も街並み全体がこの城を中心に形づくられています。
移動する皇帝のための宮殿
中世の皇帝は決まった都を持たず、各地の皇帝城を巡りながら統治していました。11世紀以降、ニュルンベルクの城はなかでも特によく使われた城のひとつです。1356年の金印勅書では、新たに選ばれた国王は最初の帝国議会をこの地で開くよう定められ、ニュルンベルクの地位が確かなものになりました。
現在見学できるのは、尾根に沿って東西につながったふたつの城郭です。西端にあるのが皇帝の居城であるカイザーブルクです。東側には城伯の城の遺構が残り、ルギンスラント塔をはじめ、市が独自に築いた塔が並んでいます。城の多くは第二次世界大戦で大きな被害を受け、戦後に丁寧に再建されました。古い石と新しい石が隣り合う部分を探してみてください。
城壁の内側の見どころ
外側の中庭は無料で散策できます。扉の奥にある施設に入るに���チケットが必要です。
- パラス(王宮): 大広間と皇帝の居室です。あえて簡素な状態に保たれています。木の天井や石の床から、皇帝の部屋がどのような配置だったのかがよくわかります。
- 二重礼拝堂(Doppelkapelle): 上下2層からなるロマネスク様式の礼拝堂です。皇帝は上の階でミサにあずかり、従者たちは下の階に立ちました。上下の階は床の開口部でつながっています。
- 城の博物館: 中世の武器や甲冑のほか、皇帝による統治の仕組みを紹介しています。簡素な部屋の背景を知るのに役立ちます。
- 城の庭園(Burggarten): 城壁沿いに段々に広がる庭園です。公開は季節限定なので、予定に組み込む前に確認しておきましょう。
王宮、博物館、井戸、塔まで見学するなら2〜3時間は確保してください。中庭と展望スポットを散策するだけなら1時間もかかりません。
深井戸を下り、ジンヴェル塔を上る
この城には、下へ向かう名所と上へ向かう名所がひとつずつあります。どちらも、丘の上の城がいかにして籠城を乗り切ったかを物語っています。
深井戸(Tiefer Brunnen)は、地下水に届くまで砂岩をまっすぐ掘り下げたもので、深さは中庭から約50メートルあります。この井戸がなければ、守備兵は水を得られませんでした。自由に見ることはできず、短いガイド付きの実演で見学します。ガイドが立坑に明かりを下ろし、水を注いでくれるので、水が底に届くまでの秒数を数えてみてください。実演は決まった間隔で行われるので、次の回の時間はチケット窓口で尋ねましょう。
ジンヴェル塔(Sinwellturm)は、内庭の上にそびえる円形の天守です。階段はとても狭く、上り下りの人がすれ違うときはかなり窮屈です。頂上からは旧市街を一望できます。赤い瓦屋根の連なりや、聖ゼーバルドゥス教会と聖ローレンツ教会の双塔が見え、市壁が南へ弧を描いて延びていく様子も見渡せます。
混雑を避けて上る時間選び
開館時間は週の半ばで変わります。この違いが見学計画全体を左右します。
- 月曜日〜水曜日: 9時〜18時
- 木曜日〜日曜日: 10時〜16時
人の流れのデータによると、平日に最も落ち着いているのは9時〜11時です。月・火・水曜日は9時に開門するので、この2時間をまるごと使えます。木曜日と金曜日は10時開館のため、静かな時間は1時間しか残りません。
難しいのは週末です。11時〜16時が最も混み合う時間帯で、開館直後の1時間以外はすべて混雑していることになります。土曜日か日曜日にしか行けない場合は、10時に門の前で待ち、階段が混む前にまっすぐジンヴェル塔へ向かいましょう。週後半は16時に閉館するので、午後からの見学ではすぐに時間切れになります。昼食後に訪れてすべてを見られるとは考えないほうがよいでしょう。
チケットの購入と見学の流れ
カイザーブルクを管理しているのはバイエルン州宮殿管理局です。最新のチケットの種類と料金は公式サイトで公開されているほか、城壁内のチケット売り場にも掲示されています。王宮、博物館、井戸、塔はすべて同じチケットで確認されるので、見学を始める前に売り場で購入しておきましょう。
快適に見学するためのコツをいくつか挙げます。
- 徒歩で向かいましょう。 ハウプトマルクトからブルク通り(Burgstraße)を上る道は約10分で、最後まで急な石畳が続きます。門まで車で行く現実的なルートはありません。
- 井戸の実演は混雑する前に。 遅い時��ほど実演のグループはすぐに定員に達します。
- 混む日は塔を最初に。 実際に行列ができるのは塔の階段です。
- 二重礼拝堂では静かに。 今も聖別された空間です。
- 大きな荷物は置いてきましょう。 塔の階段や狭い通路をリュックを背負って進むのはひと苦労です。
フライウングのテラスと帰り道
ニュルンベルクで無料で楽しめる最高の眺めは、外郭の中にあるテラス、フライウング(Freiung)にあります。低い塀の向こうは切り立った崖で、眼下には旧市街全体が広がります。無料なので、チケットを使った見学を午前中に済ませた場合でも、一日の終わりにもう一度訪れてみてください。
下り道では、城の西側の城壁のすぐ下にティーアゲルトナー門(Tiergärtnertor)の広場があります。小さな広場を木組みの家々が取り囲み、その一角に建つのがアルブレヒト・デューラーの家です。画家デューラーが実際に暮らした家で、現在は博物館になっています。さらに下ると聖ゼーバルドゥス教会の前を通り、金色に輝く美しの泉(Schöner Brunnen)のあるハウプトマルクトに着きます。
待降節にはこの広場がクリストキンドレスマルクトで埋め尽くされ、尾根の上の城が街全体の背景となります。
短い滞在を最大限に楽しむには
ニュルンベルクで使える時間が半日なら、まず城から見学を始めて坂を下りましょう。下り坂に沿って歩けば、カイザーブルク、ティーアゲルトナー門、デューラーの家、聖ゼーバルドゥス教会、ハウプトマルクトと順に巡り、そのままペグニッツ川を渡って聖ローレンツ教会へ向かえます。
可能であれば月曜日から水曜日を選んでください。9時に開館して静かな時間が最も長く、閉館も18時なので、慌てずに見学できます。
よくある質問
ニュルンベルク城が最もすいているのはいつですか?
平日の9時〜11時です。月曜日から水曜日は9時に開館するので、この時間帯をまるごと使えます。木曜日と金曜日の開館は10時です。最も混み合う土日の11時〜16時は避けましょう。
開館時間を教えてください。
月曜日〜水曜日は9時〜18時、木曜日〜日曜日は10時〜16時です。週後半は16時に閉まるので、午後に到着すると見学できる時間はあまり残りません。
見学にはどのくらいの時間が必要ですか?
王宮、二重礼拝堂、博物館、深井戸の実演、ジンヴェル塔まで見るなら2〜3時間です。無料の中庭とフライウングの展望スポットを散策するだけなら1時間もかかりません。
城へはどうやって行けばよいですか?
徒歩で向かいましょう。城は旧市街の北の頂上、Burg 17にあります。ハウプトマルクトからブルク通り(Burgstraße)の石畳を上って約10分です。
周辺には何がありますか?
西側の城壁のすぐ下に、ティーアゲルトナー門の広場とアルブレヒト・デューラーの家があります。坂を少し下れば、聖ゼーバルドゥス教会や美しの泉のあるハウプトマルクトがあり、待降節にはクリストキンドレスマルクトも開かれます。
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