見どころ
1932年に始まったヴェネツィア国際映画祭は、世界で最も長い歴史を持つ映画祭です。いまもインスタ映えより映画そのものを大切にする雰囲気が残っています。カンヌは華やかな大通りが舞台ですが、モストラの舞台は低い建物が並ぶ細長い砂州の島、リド島(Lido di Venezia)です。アドリア海沿いのビーチタウンで、アール・デコ様式のホテルやレンタサイクルの店が並んでいます。
観光客でごった返すヴェネツィアの路地(カッレ)と比べると、時間の流れもずっとゆったりしています。
第83回の会期は2026年9月2日〜12日でした。金獅子賞を競うコンペティション部門があり、審査員長はマギー・ギレンホールです。発表されたプログラムでは、島のあちこちでプレミア上映や記者会見が開かれることになっていました。ベルベットのロープで仕切られた場所ではなく、海辺の遊歩道でさりげなくスターを見かけられるのも、この映画祭ならではの魅力です。
アクセス
リド島へ渡る手段は船だけです。サン・マルコ広場(Piazza San Marco)やサンタ・ルチア駅(Venezia Santa Lucia)からは、リド・S.M.E.(Lido S.M.E.)停留所へ直行するヴァポレットの路線が出ています。サン・マルコからは15〜20分ほどで、駅からだともう少しかかります。映画祭の期間中は、通常の路線に加えてACTVの臨時便とシャトルバスが運行し、リド島の船着き場と各会場を結ぶ予定でした。細かなダイヤは年によって変わります。
映画祭の中心となるパラッツォ・デル・チネマとサラ・グランデは、停留所から少し歩いた場所にあります。すぐ近くにはパラッツォ・デル・カジノ(Palazzo del Casinò)とサラ・ダルセナ(Sala Darsena)もあり、コンペティション作品の上映やプレミアの大半はこれらの会場で行われる予定でした。
楽しみ方
パスを持たずに訪れる人の多くは、上映そのものより映画祭の空気を味わいに来ています。夕方早い時間には、サラ・グランデ前でスターたちがレッドカーペットに登場します。ルンゴマーレ・マルコーニ(Lungomare Marconi)ではパパラッチがひしめき合い、出演者や制作陣が滞在するホテル・エクセルシオール(Excelsior)やホテル・デ・バン(Des Bains)の周辺もにぎわいました。
報道関係者や業界関係者向けのアクレディテーションとは別に、多くの上映作品で一般向けチケットの販売が発表されていました。販売枚数や料金、予約の受付期間は毎年変わります。
レッドカーペットのほかにも、リド島には気ままに歩き回る楽しさがあります。自転車を借りて走ったり、ビーチ沿いの遊歩道を散歩したりするのもいいでしょう。会場から数本裏に入った通りには小さなトラットリアがあり、映画祭が最高潮を迎えていても、店内にはのんびりとした時間が流れていました。
訪れる時期
2026年9月2日から12日までの11日間には、開幕式から金獅子賞の授賞式の夜までがすべて収まっていました。会期中の雰囲気は時期によって変わります。開幕直後の週末と最後の2〜3日は、話題作のプレミアや授賞式が集中するため、観客もカメラマンも最も多くなります。一方、会期半ばの平日は落ち着いていて、一般上映の列も短く、遊歩道にもゆとりがありました。
地元流の楽しみ方
ヴェネツィアやリド島の人々にとって、映画祭は晩夏のいつもの風景で、珍しいものではありません。そのため服装のマナーも堅苦しくありません。レッドカーペットの近くで見物するだけなら、ほどよくきれいな格好で十分です。ドレスアップが必要になるのは、プレミア上映のチケットを実際に持っている人くらいです。
リド島での支払いはヴェネツィアのほかの地域と同じく、カードやスマートフォンのタッチ決済がほとんどです。ただ、小さなバーやジェラート店には現金を好むところもあるので、少し持っておくと便利です。
サラ・グランデ前にできる報道関係者や業界関係者の列は、一般チケットとは別の仕組みで運営されています。旅行者によくある勘違いは、映画祭がヴェネツィア中心部で開かれると思い込んでしまうことです。実際の会場はリド島なので、ヴァポレットに乗らなければ映画祭の熱気にはまったく触れられません。
毎日中心部から通うなら、1回券よりもACTVの定番の観光客向けパスである複数日用のヴァポレット乗り放題券のほうがお得です。なお、リド島から戻る最終便は上映を見終えた人たちで混み合います。
よくある質問
2026年のヴェネツィア国際映画祭の正確な日程は?
第83回ヴェネツィア国際映画祭(Mostra del Cinema)の会期は2026年9月2日〜12日でした。
ヴェネツィア本島から映画祭の会場まではどう移動しますか?
サン・マルコか駅からヴァポレット(水上バス)に乗り、リド・S.M.E.(Lido S.M.E.)停留所で降ります。サン・マルコからの所要時間は15〜20分ほどです。パラッツォ・デル・チネマとサラ・グランデは、停留所から少し歩いた場所にあります。
一般の人もチケットを買えましたか?それとも業界関係者だけでしたか?
モストラでは例年、報道関係者と業界関係者向けのアクレディテーション制度とは別に、一般向けのチケットも一部販売されています。販売枚数や料金は年ごとに変わります。アクレディテーションの対象は報道関係者と業界関係者だけです。
会期中で比較的すいていたのはいつですか?
最も混み合うのは、開幕直後の週末と、授賞式前後の最後の2〜3日です。会期半ばの平日はぐっと落ち着いていて、レッドカーペットの見物にも一般上映の鑑賞にも向いていました。
泊まるならリド島とヴェネツィア中心部のどちらがよかったですか?
ヴァポレットで15〜20分ほどでつながっているので、どちらでも問題ありません。映画祭が最も盛り上がる夜の時間帯に毎日通うなら、リド島に泊まると移動の手間がかかりません。
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