訪れる理由
サン・マルコ広場は、12世紀以来ヴェネツィアの政治と信仰の中心であり続けてきました。街にある広場はどれも「カンポ」と呼ばれており、「ピアッツァ」の名がつくのはここだけです。それほどの格を持つ公共空間はほかにありません。広場でひときわ目を引くのがサン・マルコ寺院です。
金色のモザイクで彩られたドームとビザンティン様式の姿は、イタリアのどの建築とも趣が異なります。ヴェネツィアが何世紀にもわたってコンスタンティノープルと交易を続けてきたことの名残です。
ナポレオンはこの広場を「ヨーロッパで最も美しい応接間」と呼んだと伝えられています。夕暮れどきに広場に立ち、ライトアップされた鐘楼と輝く寺院の正面を眺めれば、その言葉にも素直にうなずけるはずです。口コミ評価は約195,000件で4.7。ヴェネツィアで最も多くの人が訪れる場所であり、それだけの価値があります。ただし、そのぶん事前の計画が欠かせません。
アクセス
広場があるのは歴史地区の南端、サン・マルコ地区(セスティエーレ)です。公共交通機関なら水上バス(ヴァポレット)がいちばん便利です。1番、2番、5.1番線はいずれもサン・マルコ・ヴァラレッソ(San Marco-Vallaresso)かサン・ザッカリア(San Zaccaria)に停まり、どちらの停留所からも徒歩2〜5分で広場に着きます。サンタ・ルチア駅(Santa Lucia)やローマ広場(Piazzale Roma)から向かう場合、細い路地(カッレ)を抜けて歩くと30〜40分ほどです。
1番線のヴァポレットで大運河を下れば約20分かかります。時間は余計にかかりますが、リアルト橋や数多くの館(パラッツォ)を眺めながら進めるので、景色はずっと楽しめます。車両は乗り入れできません。ヴェネツィアの中心部は、船を除けば全域が歩行者専用です。
見どころ
まずはサン・マルコ寺院へ。入場は無料ですが、ハイシーズンには通常の列に1時間以上並ぶこともあります。行列に並ばずに入れる予約制の入場枠があるので、オンラインで予約しておくとよいでしょう。内部の天井は、11〜13世紀に作られた金地のモザイクで埋め尽くされています。
続いては鐘楼(カンパニーレ)です。寺院とは独立して建つ塔で、1902年に崩落したあと再建されました。上からは、ラグーナと赤い瓦屋根の街並みを見渡す最高の眺めが広がります。エレベーターがあるので、階段を上る必要はありません。
広場の南側に建つドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)は、何世紀にもわたりヴェネツィア共和国の政庁が置かれていた場所です。屋根付きのため息橋で旧牢獄とつながっています。広場の北側にある天文時計の塔トッレ・デッロロロージョ(Torre dell’Orologio)は、事前予約制のガイドツアーでしか見学できません。
のんびり過ごしたいなら、回廊の続く旧行政館(Procuratie Vecchie)と新行政館(Procuratie Nuove)に入る老舗カフェへどうぞ。中でも有名なのは1720年創業のカフェ・フローリアン(Caffè Florian)とカフェ・クアードリ(Caffè Quadri)です。席に座って飲むカプチーノは、よその店のカウンターで飲む値段の数倍します。それでも、楽団の生演奏とベル・エポック様式の内装を味わうためだけに、コーヒーを一杯頼む価値はあります。
ベストシーズン・時間帯
ゆったりと広場を眺めたいなら、午前9時前か午後7時以降に訪れましょう。おおむね午前10時から午後4時までの日中は日帰り客で混み合います。クルーズ船が寄港している日は特に混雑します。季節的な高潮による浸水「アックア・アルタ」は、秋から早春にかけて、とりわけ11月と12月に多く発生します。浸水時には仮設の通路が設置されるので、旅行に支障が出ることはまずありません。予報だけは確認しておきましょう。
晩春(5月)と初秋(9月下旬〜10月)は気候が穏やかで、真夏のピーク時より人出も少なめです。冬の朝、特に12月から2月にかけては人影もまばらで、ラグーナに霧が立ち込める幻想的な風景に出会えます。
周辺スポットとヒント
広場の目の前は、水辺の遊歩道サン・マルコ湾(Bacino di San Marco)です。ゴンドラ漕ぎたちが舟をつなぐこの場所からは、ムラーノ島、ブラーノ島、リド島へ向かうヴァポレットにも乗れます。広場を挟んで寺院の反対側にあるコッレール博物館では、ヴェネツィアの歴史と美術を紹介しています。一部の美術館共通パスで入館できます。
ハトへの餌やりは公式に控えるよう呼びかけられています。日陰がほとんどないので、夏は水を持ち歩きましょう。
コーヒーやゴンドラの料金、美術館の入場料はたびたび変わります。訪れる前に、最新の入場料と寺院の開館時間を公式サイトで確認してください。
よくある質問
サン・マルコ広場へはどうやって行けばよいですか?
ヴァポレット(水上バス)の1番、2番、5.1番線に乗り、サン・マルコ・ヴァラレッソ(San Marco-Vallaresso)かサン・ザッカリア(San Zaccaria)で降ります。駅から歴史地区を抜けて歩く場合は30〜40分ほどです。ヴェネツィアの中心部には、車もバスも一切乗り入れできません。
所要時間はどのくらい見ておけばよいですか?
少なくとも半日は見ておきましょう。目安は寺院が45〜60分、鐘楼が30分、ドゥカーレ宮殿が1〜2時間です。そのほか、広場でのんびり過ごす時間もとっておくとよいでしょう。
サン・マルコ広場は無料で見学できますか?
広場そのものと、寺院の正面入口からの入場は無料です。ただし、行列に並ばずに入れるチケット、鐘楼、ドゥカーレ宮殿、時計塔はいずれも有料で、料金は定期的に改定されます。出かける前に公式サイトで確認してください。
一日のうち、いつ訪れるのがおすすめですか?
混雑が最も少ないのは午前9時前か午後7時以降です。日中(午前10時〜午後4時)はいつも大変混み合い、クルーズ船の寄港日は特に混雑します。
あわせて訪れたい周辺スポットはありますか?
ため息橋、コッレール博物館、ラグーナを一望できる水辺のサン・マルコ湾(Bacino di San Marco)などがあります。ムラーノ島やブラーノ島へ向かうヴァポレットの乗り場もあり、いずれも歩いて数分か、船ですぐの距離です。
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