石とブロンズ、そして横たわる巨大な女性像
ニュー・ストリートの坂を上り、商店街が途切れたところで、ヴィクトリア・スクエアが目の前に開けます。広場は段々状の階段になっていて、その最上段では大きな水盤の中にブロンズの巨大な女性が横たわっています。これはドゥルーヴァ・ミストリーの作品『ザ・リバー』です。
広場が歩行者専用になった1993年に設置されました。するとバーミンガムの人々はすぐに「フルージー・イン・ザ・ジャクージ(ジャクージの浮かれ女)」というあだ名を付けてしまいました。
女性像の下では、同じくミストリーが手がけた2体の『ガーディアンズ』が、スフィンクスのように階段の両脇に腰を据えています。台座の上に立つのはトーマス・ブロック作のヴィクトリア女王像です。広場が女王の名で呼ばれるようになったのは、女王が亡くなった1901年のことです。
広場を囲む建物
この広場のスケール感は、2つの建物のファサードによって決まっています。
- カウンシル・ハウス(1879年):はちみつ色の石造りの建物です。破風にはモザイク画が飾られ、地元で「ビッグ・ブラム」と呼ばれる時計塔がそびえています。
- バーミンガム・タウンホール(1834年開館):ローマのカストルとポルックス神殿を手本にした、アングルシー産大理石によるローマ神殿風の建物です。今も現役のコンサート会場として使われています。
- チェンバレン・スクエア:カウンシル・ハウスのすぐ先にあります。ジョゼフ・チェンバレン記念碑のほか、新しく開発されたパラダイス地区もここにあります。
タウンホールの列柱のそばに立ち、ニュー・ストリートを振り返ってみてください。市内随一の目抜き通りが行き着く先で、この広場がまるで舞台のような役割を果たしていることがよくわかります。ほとんどの人は像に目を奪われて、この眺めを見逃してしまいます。
アクセスと所要時間
ヴィクトリア・スクエアは公共の広場です。門もチケットもなく、24時間開放されています。
- トラム:ウェスト・ミッドランズ・メトロのタウンホール停留所(Town Hall)が広場の端にあります。
- 鉄道:バーミンガム・ニュー・ストリート駅(Birmingham New Street)からはニュー・ストリートの坂を少し上るだけです。スノー・ヒル駅やムーア・ストリート駅からも歩いて来られます。
- 所要時間:広場だけなら20~40分です。チェンバレン・スクエアや、その先のジュエリー・クォーターまで回るなら、時間に余裕をもたせましょう。
ゆったりと過ごせるのは早朝です。ニュー・ストリートの店が開いて人通りが増える前の時間帯をねらいましょう。日が暮れるとカウンシル・ハウスとタウンホールがライトアップされ、砂岩や大理石が昼間とはまったく違う表情を見せます。晩秋から12月にかけては、バーミンガムのクリスマスマーケットがこのあたり一帯に広がるのが恒例です。その年の会場配置は市のイベント情報で確認してください。
地元っ子流の広場の楽しみ方
あだ名を使ってみましょう。「フルージー」はどこかと尋ねれば、誰でも『ザ・リバー』の場所を教えてくれます。「ビッグ・ブラム」はカウンシル・ハウスの時計のことです。地元の人たちは、韻を踏んだものも含め、この彫刻にまつわる昔ながらの冗談を今も言い合っています。そうしたユーモアも、この街の人々がパブリックアートについて語るときの流儀のひとつです。
実用的なポイント:
- タウンホールの公演スケジュールを事前に確認しましょう。昼のオルガン・リサイタルや夜のコンサートに足を運べば、たいていの人が写真に収めるだけの建物の中に入ることができます。
- 水盤を水遊び場にするのはやめましょう。彫刻は長年にわたって手直しや修復が重ねられており、よじ登ることは控えるよう求められています。
- 階段を座席代わりにしましょう。オフィスワーカーもサンドイッチを片手にそうしています。ベンチが少ないので、腰を下ろすなら段々の階段がうってつけです。
- 徒歩でまとめて巡りましょう。フルージーからチェンバレン・スクエア、コルモア・ロウに並ぶヴィクトリア朝の銀行建築、そしてセント・フィリップ大聖堂まで、どこも数分で歩いて回れます。
街のど真ん中にありながら、この広場を目当てに訪れる人はあまりいません。たいていの人はニュー・ストリートへ向かう途中で足早に通り過ぎてしまいます。階段の上で立ち止まってみてください。この街で最も見事な市民建築の景観を、人混みに邪魔されることなくゆっくり楽しめます。
よくある質問
バーミンガムのヴィクトリア・スクエアへはどう行けばよいですか?
ウェスト・ミッドランズ・メトロに乗り、広場のすぐそばにあるタウンホール停留所で降りてください。バーミンガム・ニュー・ストリート駅からニュー・ストリートを歩いて上る方法もあります。スノー・ヒル駅とムーア・ストリート駅からも徒歩圏内です。
ヴィクトリア・スクエアには夜も入れますか?
はい、入れます。公共の広場で、24時間開放とされています。夜にはカウンシル・ハウスとタウンホールのファサードがライトアップされます。
ヴィクトリア・スクエアの見学にはどのくらい時間がかかりますか?
彫刻と建物を見て回るなら20~40分です。チェンバレン・スクエア、コルモア・ロウ、セント・フィリップ大聖堂まで足を延ばす場合は、さらに1時間以上みておきましょう。
「フルージー・イン・ザ・ジャクージ」とは何ですか?
ドゥルーヴァ・ミストリーが制作した、横たわる人物のブロンズ像『ザ・リバー』に地元の人々が付けたあだ名です。広場が歩行者専用になった1993年に設置されました。
ヴィクトリア・スクエアの周辺には何がありますか?
バーミンガム・タウンホール、カウンシル・ハウス、チェンバレン・スクエア、パラダイス地区がすぐ隣にあります。ニュー・ストリートの商店街、コルモア・ロウ、セント・フィリップ大聖堂へも歩いて数分です。
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