川に抱かれた庭園
この植物園の形を決めているのはエイボン川です。マオリ語でオータカロ(Ōtākaro)と呼ばれるこの川が園を囲むように流れているため、たいていの小道は柳の並ぶ岸辺に行き着きます。浅瀬では鴨がせっせと餌を探しています。園の広さはおよそ21ヘクタールです。中心市街地の西に広がる大きな緑地、ハグレー公園(Hagley Park)の中にあります。
開園は1863年です。この年、アルバート・エドワード王子とアレクサンドラ王女の結婚を記念してイングリッシュオークが植えられ、その木は今も立っています。それから150年あまりの間に、このオークの周りにはさまざまなコレクションが加わりました。バラ、在来の森、ハーブ、水生植物の庭、そして温室群です。
市内でも指折りの人気スポットで、レビューの評価も安定して高い水準を保っています。晴れた週末に貸し切り気分を味わうのは難しいでしょう。それでも園内は十分に広く、ロールストン・アベニューの門を抜けてしまえば、混雑を感じることはほとんどありません。
見どころを押さえる最初の一周
あてもなく歩くのも楽しいですが、ひとつのルートで主要な見どころをまとめて巡ることもできます。各コレクションの位置は、入口とビジターセンターにある案内図で確認できます。初めてならこんな順路がおすすめです。
- ピーコック噴水(Peacock Fountain):ロールストン・アベニュー側にある装飾豊かな鋳鉄製の噴水です。長年倉庫に眠っていたのを修復しました
- セントラル・ローズガーデン:中心点を囲んで、整形式の花壇が円形に配されています
- カニンガム・ハウス(Cuningham House):熱帯植物の温室です(詳しくは後述)
- ニュージーランド在来植物エリア:あとで市外の丘陵地で見かけることになる植物が集められています
- ウォーターガーデン:川のそばにあり、池と湿地の植物が楽しめます
- 川沿いの遊歩道:博物館側へと戻る道です
のんびり歩いて2時間ほどのルートです。バラや食用の植物が好きなら、ヘリテージ・ローズガーデンとハーブガーデンも加えてみてください。ビジターセンターはガラスと木材を使った現代的な建物で、中にカフェがあります。散策の起点にも終点にもぴったりです。
カニンガム・ハウス:ガラスの中の熱帯
カンタベリー地方の冬、街でいちばん暖かい場所がこの温室です。カニンガム・ハウスは1920年代に建てられた歴史ある温室で、内側をぐるりと囲む回廊が上階に設けられています。そこからは、ヤシやブロメリア、熱帯の葉の茂りを上から見下ろせます。
湿度はかなり高いので、入る前に上着を一枚脱いでおきましょう。眼鏡もしばらくは曇ります。すぐ近くにある小さめのフォウェラカー・ハウス(Foweraker House)では、高山植物やシダ類が涼しい環境で育てられています。熱気のあとに訪れると、その違いがおもしろく感じられます。
温室の開館時間は屋外の園内より短く設定されています。温室がお目当てなら、市議会の植物園ページで時間を確認し、閉門よりかなり早めに着くようにしてください。
季節の楽しみ方
何が見られるかは季節次第です。「ガーデンシティ」を名乗るクライストチャーチの植物園は、南半球の暦で一年が巡ります。
- 春(9〜11月):花木、シャクナゲ、ツツジが咲きます。周辺のハグレー公園の林では、一面にスイセンが広がります
- 夏(12〜2月):バラ園が見頃を迎えます。日が長く、芝生でピクニックを楽しむのにうってつけの季節です
- 秋(3〜5月):川沿いの英国の木々が金色や赤に染まります。その多くは開園から最初の数十年の間に植えられたものです
- 冬(6〜8月):葉を落とした枝や霜の降りた朝が見られます。カニンガム・ハウスのありがたみがいちばん増す季節です
開園時間も季節に合わせて変わります。今週は午前7時に開門し、午後8時30分に閉門しますが、閉門時刻は一年を通じて移り変わります。遅い時間に訪れる予定なら、事前に公式ページを確認してください。
ロールストン・アベニューからのアクセス
正面入口はロールストン・アベニュー沿い、カンタベリー博物館(Canterbury Museum)のすぐ隣です。大聖堂広場(Cathedral Square)からはウスター・ブルバード(Worcester Boulevard)を西へ10〜15分ほど歩けば着きます。途中でアーツセンターの前も通る、歩きやすい道のりです。
市内を巡るヘリテージ・トラムは、博物館近くのロールストン・アベニューに停車します。時間はかかりますが、景色を楽しみながら向かえます。路線バスはリッチフィールド・ストリート(Lichfield Street)にある中心部のバス・インターチェンジに発着し、そこから門までは歩いてすぐです。車の場合、駐車場は植物園の中ではなく、ハグレー公園の周縁部にあります。ロールストン・アベニュー寄りの区画から先に埋まっていきます。
ピクニック、パント、そして園内のマナー
地元の人々にとって、ここは自分の家の庭のような存在です。ルールにもそれが表れています。芝生に敷物を広げるのも、テイクアウトの昼食をとるのもごく普通のことです。ただし、ゴミはゴミ箱に捨てるのが当然とされています。犬や自転車については門の掲示を確認してください。植物コレクションとして管理されているため、ハグレー公園の開けた広場よりも規則は厳しくなっています。
鴨にパンを与えるのはやめましょう。鴨にも川にもよくありません。在来植物エリアやバラの花壇では小道から外れず、何も摘み取らないでください。ほとんどの植物のそばには学名を記したラベルがあり、在来植物の多くにはマオリ語の名前も添えられています。ぜひ読んでみてください。
エイボン川のパント(舟遊び)は、園の南端にあるアンティグア・ボートシェッド(Antigua Boat Sheds)から出発します。エドワード朝風の装いをしたガイドが竿を操り、柳の下を進んでくれます。人気があるので、晴れた週末は予約しておきましょう。カフェやボートシェッドではカードで支払えます。ニュージーランドではタッチ決済が広く普及しており、チップの習慣もありません。
門の外へ足をのばして
植物園を中心に、半日の徒歩散策を組み立てるのも簡単です。隣にはカンタベリー博物館があり、ゴシック・リバイバル様式の石造建築が並ぶアーツセンター(テ・マタティキ・トイ・オラ/Te Matatiki Toi Ora)が、ロールストン・アベニューとウスター・ブルバードに面して建っています。そこから数ブロック東へ進めば、クライストチャーチ美術館(テ・プナ・オ・ワイフェトゥ/Te Puna o Waiwhetū)です。
振り返れば、ハグレー公園の広々とした運動場と、木立に縁取られた散策路やサイクリングコースが広がっています。庭園ひとつでは物足りないなら、市内のほかの歴史ある庭園、モナ・ベール(Mona Vale)やリッカートン・ブッシュ(Riccarton Bush)へ足をのばしてみてください。どちらも西へ車ですぐです。
よくある質問
クライストチャーチ植物園の入口はどこですか?
正面入口はクライストチャーチ中心部のロールストン・アベニュー沿いにあり、カンタベリー博物館のすぐ隣です。大聖堂広場からはウスター・ブルバードを西へ10〜15分ほど歩けば着きます。近くにはヘリテージ・トラムの停留所もあります。
園内ではどのくらいの時間をみておけばよいですか?
ピーコック噴水、セントラル・ローズガーデン、カニンガム・ハウス、在来植物エリア、川岸を一周するなら2〜3時間が目安です。ピクニックやエイボン川でのパントも楽しむなら、さらに時間をとっておきましょう。
開園時間を教えてください。
今週の園内の開園時間は午前7時から午後8時30分までですが、閉門時刻は季節によって変わります。温室は園内よりも開館時間が短いので、出かける前にクライストチャーチ市議会の植物園ページを確認してください。
訪れるのにいちばんよい季節はいつですか?
花木やスイセンを楽しむなら春(9〜11月)、見頃のバラを見るなら夏(12〜2月)、川沿いの紅葉が目当てなら秋(3〜5月)がおすすめです。冬は暖かな温室、カニンガム・ハウスが最大の見どころになります。
周辺にはほかに何がありますか?
ロールストン・アベニューの門のすぐ隣に、カンタベリー博物館とアーツセンターがあります。パントは園の南端にあるアンティグア・ボートシェッドから出発します。植物園の周りには、ハグレー公園の残りのエリアが広がっています。
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