棚田の丘にたたずむコンクリートのシェル
ここには、いわゆる壁がありません。瀬戸内海を見下ろす棚田のなかに、2010年に開館した西沢立衛設計の白いコンクリートのシェルが低く横たわっています。大きさは約40×60メートル。柱は1本もありません。屋根には大きな楕円形の開口部が2つ穿たれていて、風も鳥のさえずりも雨も、そのまま室内へ入り込んできます。
内部に広がるのは、内藤礼の作品《母型》です。床の小さな穴から水が湧き出して粒となり、転がり、ほかの粒と合わさりながら、やがて水たまりになっていきます。同じ光景が繰り返されることは一度もありません。床に腰を下ろして眺めているうちに、気づけば20分以上たっていたという人がほとんどです。
直島から豊島への行き方
美術館は直島ではなく豊島にあります。住所は香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃です。
- 直島から: 宮浦港からフェリーに乗り、豊島の家浦港へ向かいます。
- 本州・四国から: 高松や、岡山県の宇野港から家浦行きの船が出ています。
- 家浦港から: 島内バスで美術館前の停留所まで行くか、港の近くで電動アシスト自転車を借りましょう。上り坂が続くので、普通の自転車ではかなり骨が折れます。
船の便数は1日にそれほど多くありません。最終便を逃すと豊島で一夜を明かすはめになりかねないので、出発前に帰りのフェリーの時刻を必ず確認しておきましょう。
静けさのなかへ足を踏み入れる
ここには独自の鑑賞ルールがあり、入口でスタッフが説明してくれます。
- 事前予約: チケットは日時指定制で、ベネッセアートサイト直島の公式サイトで購入できます。最新の料金もそちらに掲載されています。
- 靴を脱ぐ: 靴下で入館するので、人に見られても気にならないものを履いていきましょう。
- 館内は撮影禁止: メインの空間ではカメラもスマートフォンもしまっておきます。
- 静粛に: シェルの下では話し声がよく響くため、来館者は小声で話すか、黙って過ごしています。
- アプローチ: 入口の手前には、林のなかを巡る曲がりくねった小道があります。この先の眺めへの導入になっているので、ぜひ全部歩いてみてください。
混雑状況の計測によると、週末は午前10時〜午後4時まで一日中混み合います。床に座る場所をゆったり確保したいなら、平日に行くのがいちばん手軽です。開館時間は3月〜9月が午前10時〜午後5時、10月〜2月が午前10時〜午後4時で、火曜日が休館日です。さらに12月〜2月は水曜日と木曜日も休館となります。今月の開館スケジュールは公式サイトで確認できます。
島での一日をさらに楽しむ
美術館の隣には小さな別棟のシェルがあり、カフェとショップが入っています。坂を下った唐櫃の海辺には、クリスチャン・ボルタンスキーの《心臓音のアーカイブ》があり、自分の心臓音を録音することができます。家浦港へ戻ったら、帰りの船に乗る前に豊島横尾館へ立ち寄るのもおすすめです。
美術館とその道のりだけなら半日、ほかの施設も巡るなら丸一日を見ておきましょう。直島に宿をとり、豊島へは別の日に足を延ばす人も多くいます。
よくある質問
豊島美術館は直島にあるのですか?
いいえ、隣の島の豊島にあります。直島の宮浦港からフェリーで豊島の家浦港へ渡り、バスか電動アシスト自転車で唐櫃地区へ向かってください。
比較的すいているのはいつですか?
週末は午前10時〜午後4時まで一日中混雑します。ゆったり鑑賞したいなら平日に訪れるのがいちばんです。なお、現在は火曜日が休館日です。
チケットの予約は必要ですか?
はい、予約を強くおすすめします。日時指定チケットはベネッセアートサイト直島の公式サイトで販売されており、最新の料金もそちらに掲載されています。
所要時間はどのくらいですか?
アプローチの小道と《母型》の鑑賞だけなら1時間ほど、家浦港からの移動を含めると半日ほどを見込んでおきましょう。近くの《心臓音のアーカイブ》にも立ち寄るなら、さらに時間をとってください。
館内で写真は撮れますか?
いいえ、メインの空間では撮影が禁止されています。入館の際は靴を脱ぎ、館内では皆さん静かに過ごしています。
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