海辺にたたずむ城壁の都市
マヤの都市の多くはジャングルの中にありますが、トゥルムは違います。ターコイズブルーの海を見下ろす断崖の上に築かれているのです。遺跡の三方を石の城壁が囲み、残る一方は海に面しています。ユカテコ・マヤ語で「トゥルム」は壁を意味し、この城壁が地名の由来になりました。古くは「夜明け」を意味するサマー(Zamá)と呼ばれていたともいわれます。カリブ海から昇る朝日を真正面に受ける都市にふさわしい名前です。
トゥルムは、マヤの人々が最後期に築き、暮らした都市のひとつです。最盛期は13〜15世紀で、沿岸交易の港として栄えました。1518年には、スペインの船乗りが船上からこの街を目にしています。チチェン・イッツァやコバと比べると規模は小さめですが、ここの魅力は大きさではなく、そのロケーションにあります。
遺跡内の見どころ
ロープで仕切られた砂利道が、灰色の石灰岩でできた低い建物のあいだを巡っています。道の脇にはハマベブドウやヤシが茂り、日に温められた石の上にはたいていイグアナが寝そべっています。どの建造物にも登ることはできないため、見学はすべて遊歩道からになります。特に見逃せないのは次のスポットです。
- エル・カスティージョ(El Castillo):断崖の縁に建つ遺跡最大の建物です。サンゴ礁の切れ目を探すカヌーにとって、目印の役割も果たしていました。
- フレスコ画の神殿:建物の四隅に、色あせた壁画とマヤの神をかたどった仮面の彫刻が残っています。
- 降臨する神の神殿:入口の上に、翼をもつ逆さまの姿の神が彫られていることから、この名で呼ばれています。
- 断崖の展望ポイント:エル・カスティージョの南側にあります。浜辺の上にそびえる神殿を収める、定番の撮影スポットです。
日陰はほとんどありません。帽子と水を忘れずに持っていきましょう。泳ぐつもりなら、なおさらサンゴ礁にやさしい日焼け止めを使ってください。
ツアーバスより先に入場するには
トゥルムはメキシコでも屈指の人気遺跡なので、静かな場所を探すより、訪れる時間帯を工夫するほうが得策です。カンクンやプラヤ・デル・カルメンからのツアーバスは、たいてい午前の半ばに到着します。午前8:00の開門時に入口に着いていれば、比較的すいた遊歩道を1時間ほど楽しめます。閉門は毎日午後5:00で、一年の大半は日没よりも前に閉まってしまいます。
- アクセス:駐車場とチケット売り場は国道307号線沿いにあります。そこから城壁までは歩いて1kmほどです。小型のトロリーを利用することもできます。
- チケット:最新の料金は、チケット売り場とメキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)のウェブサイトで確認できます。遺跡を囲むジャガー国立公園では、別途料金がかかる場合があります。カード決済機が使えないこともあるので、ペソの現金も用意しておきましょう。
- ガイド:入口付近には公認ガイドが待機しています。出発前に、ツアーの所要時間を取り決めておいてください。
- ルール:ドローンの使用や商業撮影には許可が必要です。ロープを越えようとすると係員に止められます。
- ビーチ:エル・カスティージョの下にある小さな入り江へは、木の階段で下りられます。ただし海が荒れているときや、サルガッソ(海藻)が大量に打ち上げられているときは閉鎖されます。泳げたら幸運、くらいに考えておくとよいでしょう。
トゥルムのほかのスポットと組み合わせる
遺跡はトゥルムの町(トゥルム・プエブロ)から北へ約4kmの場所にあります。自転車、タクシー、コレクティーボ(乗り合いバン)のどれを使っても��すぐに着きます。海沿いの道はそのまま南のホテルゾーンへと続いています。遺跡を出て最初にある公共ビーチ、プラヤ・パライソ(Playa Paraíso)は、ひと泳ぎしてランチをとるのにぴったりの次の立ち寄り先です。
内陸にも足を延ばすなら、コバ方面へ少し車を走らせるとグラン・セノーテ(Gran Cenote)があります。コバまでは約45kmで、ここではそびえ立つノホチ・ムル(Nohoch Mul)ピラミッドに今も登ることができます。開門と同時に遺跡を見学し、昼どきはセノーテで過ごせば、充実した日帰り旅になります。日差しがいちばん強い時間帯を避けられるのもうれしいところです。
よくある質問
トゥルム遺跡の開門・閉門時間は?
毎日、午前8:00から午後5:00までです。一年の大半は日没前に閉門するため、夕日の時間帯に見学することはできません。
トゥルム遺跡の見学にはどれくらい時間が必要ですか?
1.5〜2時間ほどあれば、駐車場からの徒歩移動、エル・カスティージョやフレスコ画を巡る周遊ルート、断崖からの写真撮影まで一通り楽しめます。下のビーチが開いている場合は、その分の時間も見込んでおきましょう。
遺跡の下のビーチで泳げますか?
泳げる日もあります。エル・カスティージョの下の入り江へは階段で下りられますが、海が荒れているときやサルガッソが大量に漂着しているときは閉鎖されます。閉まっている場合は、すぐ南にあるプラヤ・パライソへ行くとよいでしょう。
トゥルムの町から遺跡へはどう行けばいいですか?
遺跡はトゥルム・プエブロの北約4km、国道307号線を少し入ったところにあります。自転車、タクシー、コレクティーボのいずれでも行けます。駐車場から入口までは、1kmほど歩くかトロリーを利用します。
トゥルムのピラミッドには登れますか?
登れません。エル・カスティージョを含むすべての建造物はロープで囲われており、遊歩道から眺めることになります。内陸へ約45kmのコバでは、今もメインのピラミッドに登ることができます。
トゥルム旅行の準備
上記リンクの一部はアフィリエイトリンクです。このリンクから予約すると、追加料金なしでWander Atlasが少額の手数料を受け取ります。こうしてすべてのガイドを無料で提供しています。