4人乗りのガラス張りのキャビンが、森に覆われたサルファー山の斜面をケーブルで一気に上っていきます。眼下のバンフの町はみるみる小さくなり、ボウ川沿いに屋根が碁盤の目のように並んで見えるようになります。向かいの窓いっぱいに広がるのは、斜めに傾いた岩盤が特徴的なランドル山です。8分ほどでキャビンは山頂駅にすべり込み、降りた先は標高約2,281メートルの尾根の上です。
サルファー山へのゴンドラの旅
山麓駅があるのはマウンテン・アベニュー(Mountain Avenue)です。バンフ・アッパー温泉(Banff Upper Hot Springs)の隣にあり、バンフ・アベニューからは坂を約4km上った場所になります。キャビンは完全密閉型の4人乗りで、途切れることなく循環運行しています。グループ単位で案内されるため、混雑時には2人連れでもほかの乗客と相乗りになることがあります。
乗り心地はなめらかで静かです。編集部の評価をひと言で表すなら「穏やか」でしょう。上りで谷側を向いて座ると、背後に谷が開けていく景色を眺められます。山側を向けば、山頂の建物へと連なって上っていくキャビンの列が見えます。高いところが苦手な方は、山側の席のほうが落ち着いて乗れます。
山頂で待っているもの
山頂の施設は複数フロアの建物で、展望デッキや飲食店のほか、山の地質や野生動物、人の歴史を紹介する展示館が入っています。デッキからは次のような景色を見分けられます。
- 町の両側にそびえるランドル山とカスケード山
- 北西のレイク・ルイーズ方面へと弧を描くボウ・バレー
- 晴れた日に北東できらめくミネワンカ湖
- 眼下の木立に建つフェアモント・バンフ・スプリングス・ホテル
いちばんの見どころはボードウォークです。尾根伝いにサンソン・ピーク(Sanson’s Peak)まで約1km続いていて、道中には階段と展望ポイントが連なります。終点には1903年に建てられた小さな石造りの気象観測所が残っています。この観測所にゆかりのあるノーマン・サンソンは、何十年にもわたって山を登り、気象を記録し続けた人物です。
遊歩道の近くではビッグホーンが草を食んでいることもあります。距離を保ち、決して餌を与えないでください。
キャビンの予約と行列対策
ここはカナディアン・ロッキー屈指の人気スポットで、口コミの数も群を抜いています。空いていることを期待するよりも、混雑を前提に計画を立てるのがおすすめです。
- 時間指定チケットは事前にオンラインで購入しましょう。 夏場は当日券がなくなってしまうこともあります。最新の料金はバンフ・ゴンドラの公式サイトに掲載されています。
- 早い時間か遅い時間を狙いましょう。 開業直後の最初のキャビンに乗れば、たいてい午前中ごろから到着し始めるツアーバスの団体より先に上れます。閉業前の夕方の枠も比較的落ち着いています。
- パークス・カナダのパスを忘れずに。 ここはバンフ国立公園の中にあり、公園内に立ち寄る人は全員パスが必要です。
- 町とは別の気候だと考えて服装を選びましょう。 山頂は7月でも町よりずっと寒く、風も強めです。初夏まではボードウォークに雪が残っていることもあります。
乗車は予約した時間枠ごとに案内されるので、かなり早く着いてもあまり意味はありません。支払いはほとんどの人がカードを使っています。レストランでは、カナダのほかの場所と同じようにチップを渡しましょう。
山麓駅へのアクセス
車でのアクセスは簡単ですが、混雑する日には山麓の駐車場が満車になります。バンフの路線バス「ローム・トランジット(Roam Transit)」は、中心部からゴンドラに停車するサルファー・マウンテン線を運行しているので、駐車場の心配をせずに済みます。タクシーやホテルのシャトルを利用する方法もあります。
歩いて登る人もいます。サルファー・マウンテン・トレイルは山麓駅の近くから始まり、森の中をつづら折りに約5.5km進んで、標高差はおよそ650メートルです。ある程度体力のある方なら、2〜3時間を見込んでおきましょう。下りはゴンドラを利用するハイカーが多いのですが、下り片道チケットの最新の扱いについては公式サイトでご確認ください。
所要時間とおすすめの時間帯
ボードウォークの散策、展示館の見学、コーヒーや食事も含めて、全体で2〜3時間みておくとよいでしょう。山頂のレストランでゆっくりディナーをとる場合は、さらに時間に余裕をもたせ、別途予約をしてください。
現在、ゴンドラは毎日10am–9pmに運行しています。ただし営業時間は一年を通して変わり、点検や強風の際にも運休します。訪れる日の運行スケジュールは公式サイトで確認しておきましょう。山々の稜線がくっきり見えるのは晴れた朝です。日の長い夏の夕方には、低く差し込む温かな光が谷を照らし、やがて町の明かりが灯り始めます。
マウンテン・アベニューのほかのスポットと組み合わせて
ゴンドラは周辺のスポットと合わせれば、手軽な半日観光になります。バンフ・アッパー温泉は山麓駅から歩いてすぐなので、冷えた山頂から戻ったあとに温泉で温まれます。坂を下れば、ケイブ・アンド・ベイスン国定史跡(Cave and Basin National Historic Site)、ボウ滝の展望台、バンフ・スプリングス・ホテルがいずれも車で数分の距離にあります。バンフ・アベニューのレストラン街へもバスですぐです。
よくある質問
バンフ・ゴンドラのチケットは事前予約が必要ですか?
はい、強くおすすめします。チケットはバンフ・ゴンドラの公式サイトで時間枠ごとに販売されており、夏は人気の時間帯から売り切れていきます。最新の料金も公式サイトに掲載されています。
車がなくてもバンフ・ゴンドラへ行けますか?
バンフ中心部からローム・トランジットのサルファー・マウンテン線に乗れば、マウンテン・アベニューの山麓駅に停車します。タクシーを使うほか、山麓近くから全長5.5kmのサルファー・マウンテン・トレイルを歩いて登ることもできます。
見学にはどのくらいの時間がかかりますか?
ゴンドラの乗車時間は片道約8分です。サンソン・ピークまでの約1kmのボードウォーク、展示館、食事休憩を含めて、全体で2〜3時間過ごす人がほとんどです。
営業時間を教えてください。
今週は毎日10am–9pmに運行しています。営業時間は季節によって変わり、強風時には運行を一時見合わせることもあるため、訪れる日の時間は公式サイトでご確認ください。
山頂ではどんな服装がよいですか?
防寒着を1枚と、風を通さないジャケットを持っていきましょう。山頂は標高約2,281メートルで、町よりかなり冷え込みます。真夏以外の時期は、ボードウォークが凍結していたり雪に覆われていたりすることもあります。
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