ローマ時代の長方形の城塞を歩く
まず目に飛び込んでくるのは城壁です。灰色の石を積んだ細長い長方形の城壁で、各辺にはずんぐりとした塔が並んでいます。囲まれた内側には、サッカー場がいくつも入るほどの広さの草地が広がっています。ローマ人はこの砦を「アプサロス」と呼び、チョロヒ川の河口と海岸道路を守るため、紀元1世紀ごろから兵を駐屯させていました。
その後この地を治めた人々も、それぞれの痕跡を残しています。ビザンツ帝国、ジェノヴァの商人、そしてオスマン帝国が次々と支配し、オスマン帝国の支配は1878年まで続きました。要塞の中では、こうして積み重なった歴史の層をたどることができます。
- 城壁と塔:城壁上の通路は一部が開放されていて、黒海やチョロヒ川のデルタを見渡せます。
- 発掘された遺構:草地の下から兵舎やローマ式浴場の跡、排水路などが姿を現しています。
- 小さな博物館:発掘で見つかった硬貨や陶器などの出土品が並んでいます。
- マティアの墓:城壁の内側に素朴な十字架が立っています。ユダに代わって選ばれた使徒、聖マティアが葬られたと言い伝えられている場所です。
アプサロスという名前は、金羊毛の物語ともつながっています。メーデイアの弟アプシュルトスがこの地で殺されて葬られたという伝説があり、アジャラ地方でイアソンとアルゴナウタイの神話がよく話題にのぼるのはそのためです。
バトゥミから海岸道路を南へ
ゴニオは、バトゥミとサルピを結ぶ海沿いの幹線道路上にあります。南へ向かうミニバスはバトゥミ中心部から出ています。フロントガラスの行き先表示に「Gonio」か「Sarpi」と書かれた車を探し、要塞で降ろしてほしいと運転手に伝えましょう。タクシーやBoltなら所要時間は約20〜30分で、空港付近の区間の混み具合によって前後します。
要塞は幹線道路から少し内陸へ歩いたところにあり、迷うことはまずありません。車で行く場合は、数分先のビーチ沿いに路上駐車できることがほとんどです。
時間・チケット・墓所でのマナー
チケットは入口で購入でき、最新の料金はそこに掲示されています。今週は毎日午前10時〜午後5時に開いています。開館時間は季節や一部の祝日によって変わるため、今月のスケジュールは公式サイトで確認してください。
ここはアジャラ地方でも指折りの有名な史跡で、多くの人が訪れます。バトゥミからのツアー客は午前の半ばごろに到着することが多いので、午前10時の開館に合わせて行けば、比較的静かな草地を歩けることがほとんどです。城壁の内側には日陰がほぼなく、夏の昼間はかなり暑くなります。帽子と水を忘れずに持っていきましょう。
マティアの十字架の前では、足を止めて十字を切ったり、ろうそくを灯したりするジョージアの人々の姿をよく見かけます。声を落とし、祈る人の邪魔にならないよう距離をとってください。写真を撮るために墓の上に立つのも控えましょう。遺構のあいだの小道は草地や崩れやすい石で足場が悪く、城壁へ上る階段も急なので注意が必要です。
ビーチとあわせて楽しむ
ゴニオは、駆け足で見て回るよりも、午後をのんびり過ごすほうが楽しめる場所です。城壁を見終えたら、幹線道路を渡ってゴニオの小石のビーチへ向かいましょう。さらに南のクヴァリアティまで足を延ばすのもおすすめです。水の透明度が高く、シュノーケリングを楽しむ人に人気があります。
トルコとの国境にあるサルピは、そこから数キロ南です。国境検問所の上の崖に立つタマル展望台からは、両国を一望できます。北へ戻る途中でムツヴァネ・コンツヒ(Mtsvane Kontskhi)にあるバトゥミ植物園に立ち寄れば、丸一日たっぷり楽しめます。
よくある質問
バトゥミからゴニオ要塞へはどう行けばいいですか?
要塞はバトゥミ中心部から南へ約12 km、サルピへ向かう海岸道路沿いにあります。「Gonio」または「Sarpi」と表示された南行きのミニバスが近くに停まります。タクシーやBoltなら約20〜30分です。
ゴニオ要塞の見学にはどのくらい時間がかかりますか?
城壁や発掘されたローマ時代の遺構、小さな博物館、聖マティアの墓をひととおり見るなら、1〜1.5時間ほどが目安です。道路の向かいにあるゴニオのビーチで泳ぐなら、そのぶん時間に余裕をもたせましょう。
開館時間を教えてください。
今週は毎日午前10時〜午後5時に開いています。開館時間は時期や一部の祝日によって変わるため、出かける前に公式サイトで確認してください。
聖マティアは本当にここに葬られているのですか?
使徒マティアは要塞の中に葬られていると言い伝えられており、その場所には十字架が立っています。真偽は証明されていませんが、多くのジョージアの人々にとっては巡礼の地です。訪れる際は敬意を払いましょう。
近くにはほかにどんな見どころがありますか?
すぐ南にゴニオとクヴァリアティのビーチがあり、サルピのトルコ国境を見下ろす高台にはタマル展望台があります。北へ戻る途中なら、バトゥミ植物園にも気軽に立ち寄れます。
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