赤い土埃は、選手やボールキッズはもちろん、最前列の観客の靴ひもにまでまとわりつきます。IEB+アルゼンチン・オープンのコートは砕いたレンガを敷き詰めたもので、アルゼンチンではポルボ・デ・ラドリージョ(polvo de ladrillo)と呼ばれています。数十年にわたってこの大会の個性を形づくってきたのがこのレンガのコートで、2027年大会がその最後になると報じられています。
パレルモで迎えるクレー最後の2月
報道によれば、クレーで争われるのは2027年大会が最後で、2028年からはハードコートに移行します。ATPツアーの中でも屈指の歴史を持つクレー大会にとって、今年の2月はひとつの時代の締めくくりとなります。
ブエノスアイレスは、昔から南米の2月のクレーシーズンを担う開催地のひとつです。このシーズンには南米各地を巡る大会が続き、それが終わるとツアーは再びハードコートの季節に戻ります。歴代優勝者には、2015年に制したラファエル・ナダルや、2023年に制したカルロス・アルカラスが名を連ねます。地元のファンにとって、この1週間はさながら小さな「地元のグランドスラム」です。
大会の日程
IEB+アルゼンチン・オープンの会期は2027年2月です。ATP 250の大会なので、このカテゴリーの通常の形式に沿って進みます。
- 最初の週末に予選
- 翌週いっぱいにわたって本戦
- 最終週末にシングルスとダブルスの決勝
2月のブエノスアイレスは真夏です。午後は蒸し暑くなることが多く、夜型の生活リズムが根づいた街なので、ナイトセッションも遅い時間という感覚はありません。日ごとの試合スケジュールは、主催者が大会公式サイトで公開しています。
エスタディオ・ギジェルモ・ビラスとクラブの敷地
会場のブエノスアイレス・ローンテニスクラブは、パレルモの公園地帯のはずれにある会員制クラブです。センターコートの名前の由来は、アルゼンチン初の偉大なテニススターで、この大会の優勝経験もあるギジェルモ・ビラスです。
スタジアムは傾斜の急なコンパクトなすり鉢状で、客席はベースラインのすぐそばまで迫っています。上段の席からでも選手を近くに感じられます。敷地内には外コートが点在しており、序盤のラウンドならわずか数メートルの距離から観戦できます。こうした間近での観戦は、勝ち上がる選手が絞られていくにつれて味わえなくなります。
スタンドのほとんどには屋根がありません。上段は日陰が少ないので、午後のセッションには帽子と日焼け止め、水を持参するのが常連の定番です。
クラブへのアクセス
クラブがあるのはパレルモ地区の北部で、近くにはパレルモ競馬場(Hipódromo Argentino de Palermo)やアルゼンチン・ポロ競技場(Campo Argentino de Polo)があります。緑が多く、開放感のあるエリアです。
- 地下鉄(スブテ): D線のオジェロス駅(Olleros)で降り、オジェロス通りをリベルタドール大通り(Avenida del Libertador)方面へ東に約15分歩きます。
- タクシー・配車アプリ: 利用する人が多く、ナイトセッションの後は特によく使われます。セッション終了時はゲート周辺が渋滞します。
- 徒歩・自転車: パレルモ中心部からなら、パレルモの森(Bosques de Palermo)の遊歩道を抜けていく道のりが、日中は気持ちよく歩けます。
大会期間中、クラブ周辺の路上駐車スペースはほとんど見つかりません。車で来る人はあまりいません。
チケットとセッション
チケットへのリンクとセッションの詳細は、主催者が大会公式サイトで公開しています。料金は確認が取れていないため、本記事では掲載していません。
一般的に、敷地内の入場券とスタジアムの座席券は別売りで、最も入手が難しいのは週末の決勝です。予選日や1回戦は比較的観客が少ないことが多く、外コートを巡りながら観戦するにはうってつけです。
地元選手を応援したいファンは、まず試合スケジュールに目を通すのが普通です。アルゼンチン選手の試合はスタジアムに組まれることが多く、最も大きな声援に包まれます。
ブエノスアイレスの観客と過ごすスタンド
アルゼンチンのテニス観戦には、サッカーの応援文化が色濃く表れています。ポイント間にはチャントや太鼓のような拍手が響き、地元選手が競ったゲームを取ると、おなじみの「オレ、オレ、オレ(olé, olé, olé)」が湧き起こります。それでもサーバーがボールをつき始めると、スタジアムはほぼ静まり返ります。
地元の観客にならいたい習慣をいくつか紹介します。
- 移動はチェンジオーバーのときだけ。 ゲーム中は係員が階段で観客を止めるため、地元の人は奇数ゲーム後の休憩を待って動きます。
- 相手をけなさず、自分の応援する選手に声援を。 ここでは相手選手の好プレーにも拍手を送るのが当たり前で、好意的に受け止められます。
- いくつか言葉を覚えておく。 エントラーダ(entrada)はチケット、プラテア(platea)は座席エリア、カンビオ・デ・ラド(cambio de lado)はチェンジオーバーのことです。
- 支払いはキャッシュレスで。 ブエノスアイレスではカード払いや、メルカド・パゴ(Mercado Pago)などのアプリを使ったQRコード決済が一般的です。レストランでは10パーセントほどのチップ(プロピーナ)を渡す習慣があります。
暑い日の午後は、序盤の試合を外コートで観て、日がスタンドの陰に傾いた夕方にスタジアムへ移り、注目の一戦を観戦するファンが多く見られます。
試合の後はパレルモ散策へ
クラブからは、ブエノスアイレスでも指折りのナイトスポットへすぐに移動できます。ポルテーニョ(ブエノスアイレスっ子)の夕食は遅く、9時過ぎに食べ始めるのが当たり前なので、ナイトセッションの後でも時間はたっぷりあります。
- パレルモの森とローズガーデン(Rosedal): 湖やバラ園、ランニングコースがあり、クラブのゲートから数分の距離です。
- 日本庭園(Jardín Japonés): カサレス通り(Avenida Casares)沿いにある日本庭園で、夕方は人が少なく落ち着いています。
- パレルモ・ソーホーとパレルモ・ハリウッド(Palermo Soho / Palermo Hollywood): 石畳の通りにパリージャ(炭火焼き肉店)やワインバー、カフェがひしめいており、テニス観戦後の夕食といえばまずこのエリアです。
- ベルグラーノとラス・カニータス(Belgrano / Las Cañitas): クラブにより近いエリアです。バエス通り(Báez)沿いのレストランは、セッションが終わると客でいっぱいになります。
数日間滞在する人は、パレルモ地区内に宿をとるのが一般的です。クラブも公園もレストランも、ひとつの地区の中で完結します。
よくある質問
IEB+アルゼンチン・オープン2027の日程は?
会期は2027年2月です。最初の週末に予選があり、本戦は翌週いっぱいにわたります。正確な日程と日ごとの試合スケジュールは、主催者が大会公式サイトで公開しています。
会場はどこで、どうやって行けばいいですか?
会場はパレルモ地区のブエノスアイレス・ローンテニスクラブで、メインコートはエスタディオ・ギジェルモ・ビラスです。多くのファンは地下鉄(スブテ)D線でオジェロス駅まで行き、そこから東へ約15分歩きます。タクシーや配車アプリで来る人もいます。
本当に2027年がクレー最後の大会なのですか?
報道によれば、2027年大会がクレーで争われる最後の大会で、2028年からはハードコートに切り替わります。アルゼンチン伝統の砕きレンガのコートでこの大会を観られるのは、今年の2月が最後ということになります。
選手を間近で見るなら、どの日がおすすめですか?
予選日や本戦の序盤は観客が比較的少なく、外コートでも試合が組まれるのが普通です。こうした日なら、数メートルの距離から観戦できます。最もチケットが取りにくいのは週末の決勝です。
デーセッションには何を持っていけばいいですか?
2月のブエノスアイレスは真夏で、スタンドはほとんどが日差しにさらされています。常連は帽子と日焼け止め、水を持参します。市内ではカード払いやQRコード決済が広く使えます。
ブエノスアイレス旅行の準備
上記リンクの一部はアフィリエイトリンクです。このリンクから予約すると、追加料金なしでWander Atlasが少額の手数料を受け取ります。こうしてすべてのガイドを無料で提供しています。