赤いレンガの粉の上で繰り広げられる6日間
選手との距離がとても近いのが、この大会の魅力です。Challenger AAT de TCAは、ツアー本戦のひとつ下に位置するATPチャレンジャーツアーのプロ大会です。ここに集まる選手の目的はランキングポイントで、トップ100入りを狙う選手も少なくありません。
サーフェスはクレーです。アルゼンチンでクレーといえば、たいていは「ポルボ・デ・ラドリージョ」を指します。砕いたレンガをコートに薄く敷き詰めたもので、表面はオレンジがかった赤色です。球足が遅くなるのでラリーが長く続き、靴下や靴、タオルの裾まで赤く染まります。じっくりとポイントを組み立てる展開が多いため、ベースラインからの長い打ち合いが見どころになります。
日程:1月中旬の火曜日から日曜日まで
2027年大会の会期は、1月12日(火)から1月17日(日)までです。過去の大会も1月中旬でしたので、この街の夏の恒例行事としてすっかり定着しています。
チャレンジャー大会の1週間は、おおむね次のような流れです。
- 序盤のラウンドでは複数のコートで同時に試合が進むため、コートを渡り歩きながら観戦できます
- 中盤のラウンドになるとドローが絞られ、メインコートの人出が増えてきます
- 週末には準決勝と決勝があり、通常はシングルスとダブルスの両方が組まれます
試合時間は日ごとの試合順で決まります。試合順は主催者が1日ずつ発表しています。クレーでは試合の長さに大きなばらつきがあるので、遅い時間の試合ほど開始時刻がずれ込みがちです。
チケット、入場、詳細情報の掲載先
日程や会場の詳細、チケット情報は、主催者が公式サイトとSNSで公開しています。大会名にある「AAT」はアルゼンチンのテニス統括団体であるアルゼンチン・テニス協会(Asociación Argentina de Tenis)のことで、大会について最も直接的な情報源は同協会の発信です。
料金については情報の提供を受けていないため、このガイドには記載していません。チャレンジャー大会はグランドスラムに比べてずっと気軽な雰囲気で、スタンドは小さく、観客とコートの間を隔てる警備も多くありません。ツアーを追いかけているファンの多くは、序盤を歩き回って楽しむ日と割り切り、席に腰を据えるのは最後の週末にとっておきます。
パレルモのテニス・クラブ・アルヘンティーノへのアクセス
「TCA」はテニス・クラブ・アルヘンティーノ(Tenis Club Argentino)の略です。ブエノスアイレス北部に広がるパレルモ地区にある、長い歴史を持つ会員制クラブです。パレルモは公園と広い大通りが多い大きなエリアで、大会期間中はクラブのコートが大会の舞台となります。
トレス・デ・フェブレロ公園(Parque Tres de Febrero)を中心とするパレルモの森(Bosques de Palermo)一帯は、市内バス(コレクティーボ)やタクシーで行きやすい場所です。ブエノスアイレスでは配車アプリも広く使われています。海外からの旅行者の多くはパレルモか隣のレコレータ(Recoleta)に泊まるので、コートまでの移動はわずかです。バスに乗るには、市内のチャージ式交通カードであるSUBEカードが必要です。
クレーコートでの観戦マナー
アルゼンチンの観客は、クレーコートのテニスを知り尽くしています。この国はレンガの粉の上で育った名選手を次々と輩出してきました。そのためここのチャレンジャー大会のファンはプレーを熱心に見つめ、地元選手の試合では大きな声援を送ります。ポイント間に「バモス!」と声をかけるのはごく普通のことですが、ポイント中に叫ぶのはマナー違反です。
小さなコートで特に大切なマナーは次のとおりです。
- 移動はチェンジエンドのときだけにします。 奇数ゲームが終わって選手がエンドを替えるまで、席を探したり立ったりするのは控えましょう。
- 携帯電話はマナーモードにし、フラッシュは使いません。 選手はほんの数メートル先にいるので、すぐに気づかれます。
- ライン判定にも注目です。 クレーではボールの跡がコートに残ります。判定がもつれると主審が審判台から降りて跡を確かめに行き、その間は客席もたいてい静まり返ります。
- 支払いはできるだけキャッシュレスにしましょう。 ブエノスアイレスではカード払いや、メルカド・パゴ(Mercado Pago)などのアプリを使ったQR決済が一般的です。ただし、小さな売店のために少し現金を持っておくと安心です。
カンチャ(コート)、パルティード(試合)、クアドロ(ドロー)、フィナル(決勝)といった言葉をいくつか覚えておくと役に立ちます。
1月の暑さと「メルボルン効果」
ブエノスアイレスの1月は真夏です。住民の多くが大西洋岸へ出かけるので、街はいつもより閑散としています。屋外のクレーコートで過ごす午後はかなりの暑さになり、レンガの粉が照り返す強い日差しがスタンドにも届きます。
常連の観客がよく持参するのは次のようなものです。
- 帽子と、SPF値の高い日焼け止め
- 水。地元の人らしく過ごしたいなら、マテ茶を入れたテルモ(保温ボトル)も
- サングラス。昼どきのオレンジ色のコートはまぶしく光ります
- オレンジ色に染まっても気にならない靴
開催時期は出場選手の顔ぶれにも影響します。この週は、地球の反対側でハードコートの全豪オープンシーズンが始まる時期と重なります。それでも南米のクレーのチャレンジャー大会を選ぶのは、クレーを得意とするスペシャリストや、好みのサーフェスでランキングポイントを稼ぎたい選手であることが多いのです。
そのためドローには、このサーフェスで有利になる粘り強いプレースタイルの選手がそろいやすくなります。
試合の合間に:パレルモの公園めぐり
コートの近くには市内屈指の緑地が広がっているので、試合の間隔が長く空く日にも退屈しません。パレルモで気軽に立ち寄れるスポットは次のとおりです。
- ローズガーデン(El Rosedal):トレス・デ・フェブレロ公園の湖のほとりにあるバラ園です
- 日本庭園(Jardín Japonés):錦鯉が泳ぐ池と太鼓橋のある庭園です
- ガリレオ・ガリレイ・プラネタリウム(Planetario Galileo Galilei):公園の一角に建つドーム型のプラネタリウムです
- ラテンアメリカ美術館(MALBA):パレルモ・チコ(Palermo Chico)方面へ少し移動した場所にあります
これらの施設の開館時間は時期によって変わり、最新の時間は各施設の公式サイトに掲載されています。夜になると、旅行者の多くはパレルモ・ソーホー(Palermo Soho)やパレルモ・ハリウッド(Palermo Hollywood)で夕食をとります。ポルテーニョの夕食は遅く、午後10時の予約もごく普通です。最終試合のあとでも、ゆっくり向かう時間は十分にあります。
よくある質問
チャレンジャーAAT(ブエノスアイレス)2027の日程はいつですか?
2027年大会の会期は、2027年1月12日(火)から1月17日(日)までです。過去の大会も1月中旬でした。
大会の会場はどこですか?
正式名称「Challenger AAT de TCA」が示すとおり、この大会はテニス・クラブ・アルヘンティーノとゆかりがあります。ブエノスアイレス北部のパレルモ地区、パレルモの森(Bosques de Palermo)の公園群に近いテニスクラブです。会場の詳細は主催者が公式チャンネルで公開しています。
コートのサーフェスは何ですか?
屋外のクレーコートです。アルゼンチンでは一般に、砕いた赤レンガを敷いた「ポルボ・デ・ラドリージョ」を指します。球足が遅くなるため、ベースラインからの長いラリーが生まれます。
観戦にはどのくらいの時間をみておけばよいですか?
序盤のラウンドの日なら、数時間かけてコートを渡り歩く楽しみ方がおすすめです。週末の準決勝と決勝になると、多くのファンがメインコートに腰を据えて1セッションを丸ごと観戦します。
周辺にはほかにどんな見どころがありますか?
すぐ近くにパレルモの公園群があり、ローズガーデン(El Rosedal)、日本庭園(Jardín Japonés)、ガリレオ・ガリレイ・プラネタリウム(Planetario Galileo Galilei)などがそろっています。ラテンアメリカ美術館(MALBA)は近隣のパレルモ・チコにあります。試合のあとは、パレルモ・ソーホーで夕食をとる旅行者が大半です。
ブエノスアイレス旅行の準備
上記リンクの一部はアフィリエイトリンクです。このリンクから予約すると、追加料金なしでWander Atlasが少額の手数料を受け取ります。こうしてすべてのガイドを無料で提供しています。