日曜日にだけ姿を現す通り
月曜日から土曜日までのデフェンサ通り(Calle Defensa)は、古い低層の建物が並ぶ、どこにでもある石畳の道です。ところが日曜日になると、全長およそ1キロにわたる市場に生まれ変わります。両側の歩道沿いには折りたたみテーブルと日よけがずらりと並びます。車に代わって通りを埋めるのは、数歩ごとに足を止めながらゆっくり歩く人の波です。
ブエノスアイレスの市場のなかでもとりわけレビュー数が多く、知る人ぞ知る場所というわけではありません。それでも、端から端まで歩き通せばきちんと応えてくれる市です。始まりは1970年、ドレーゴ広場のまわりで開かれた骨董市でした。いまでは骨董品に交じって、革製品やマテ茶の器、銀細工のアクセサリー、中古レコード、たくさんのお土産品が並んでいます。
テーブルに並ぶもの
住所として案内されているデフェンサ通り320番地は市の北端にあたり、五月広場から数ブロックの場所です。このあたりの屋台は工芸品や衣類が中心です。南のドレーゴ広場へ進むにつれて、骨董品の店が増えていきます。昔から市の中心となってきたのが、この古い広場です。
注目したい品々は次のとおりです。
- マテ茶の器とボンビージャ:アルゼンチンの国民的な飲み物であるマテ茶に使う器と金属製のストローです。素朴なひょうたん製から銀の装飾をあしらったものまでそろっています。
- ソーダサイフォン:色ガラスでできた重みのある炭酸水ボトルで、ブエノスアイレスっ子に昔から人気のコレクターズアイテムです。
- フィレテ・ポルテーニョ:かつてブエノスアイレスの看板を彩った、渦を巻くような鮮やかな装飾文字です。小さな板やプレートに描かれたものが売られています。
- 革製品:ベルトや財布、バッグなどがあります。
- 古写真、絵はがき、タンゴのレコード、カトラリー:ドレーゴ広場では、こうした品がトレーに山積みになっています。
ドレーゴ広場とサンテルモ市場
市でいちばんにぎわうのがドレーゴ広場(Plaza Dorrego)です。日曜日の広場は骨董商のテーブルで埋め尽くされます。足を止めた人々の前で、タンゴのダンサーやストリートミュージシャンが披露するパフォーマンスもよく見られます。1曲聴いていくなら、帽子に心付けを入れていきましょう。
そこから2ブロックほど歩くと、1897年に開業したサンテルモ市場(Mercado de San Telmo)があります。鉄とガラスの屋根に覆われた屋内市場で、入口はデフェンサ通りと周辺の通りに面しています。中には青果の店や骨董商と並んで、飲食カウンターも入っています。市を離れずに腰を下ろして食事をするなら、ここがいちばん手軽です。
デフェンサ通りへのアクセス
スブテ(地下鉄)を使えば、歩いて行ける距離まで近づけます。どちらの端から歩き始めたいかで駅を選びましょう。
- A線ペルー駅またはD線カテドラル駅:どちらも五月広場に出るので、デフェンサ通りの北端まではすぐです。
- E線ベルグラーノ駅またはインデペンデンシア駅:市の中ほどに近い駅です。
- C線サン・フアン駅:南側の区間やドレーゴ広場に近くなります。
五月広場から南へ歩くのが自然な順路です。このルートなら、最後にレサマ公園や、サン・フアン大通りにあるブエノスアイレス近代美術館まで足を延ばすこともできます。
日曜日のデフェンサ通りを歩くコツ
開始直後に着けば、たいていゆったり歩けます。店主たちはまだ荷ほどきの最中で、日帰り客もやって来ていません。午後になると、ドレーゴ広場付近の狭い歩道は人で詰まり、すり足でしか進めなくなります。営業時間は変わることがあるので、出かける前に確認してください。また、土曜日は市が開かれず、デフェンサ通りがいつもの姿に戻っていることも覚えておきましょう。
ここでの買い物の流儀は次のとおりです。
- ペソで支払う。 現金払いが基本です。メルカド・パゴのQRコード決済に対応する店も多いのですが、カード端末はあてにしないでください。
- 値段交渉は控えめに。 礼儀正しく値引きをお願いするのはごく普通のことで、複数の品を買うときや骨董品を見ているときは特にそうです。ただし、小さな手工芸品で強引に値切るのはマナー違反です。
- まずはあいさつを。 「クアント・サレ?(いくらですか?)」と尋ねる前に「ブエン・ディア(こんにちは)」と声をかけるだけで、ぐっと印象が良くなります。
- 写真は許可を取ってから。 屋台の品物を間近で撮るときは、ひと声かけましょう。骨董商の陳列は特に気を付けてください。
市は混雑するため、スリも出没します。スマートフォンは手に持ったり後ろのポケットに入れたりせず、前のポケットにしまいましょう。バッグは体の前で斜めがけにしてください。
市の周辺
デフェンサ通りの両側に延びる路地も散策すれば、一日をさらに楽しめます。デフェンサ通り755番地のエル・サンホン・デ・グラナドス(El Zanjón de Granados)では、古い邸宅の地下にある修復されたトンネルや貯水槽をガイド付きツアーで見学できます。市の北にある五月広場では、カサ・ロサダやメトロポリタン大聖堂を訪ねられます。
屋台が店じまいしても、サンテルモ地区のバーやパリージャ(焼肉店)は営業を続けています。日曜日の夜は、ドレーゴ広場から数ブロック圏内でステーキやグラスのマルベックを楽しむのにぴったりの時間です。
よくある質問
サンテルモ市は何曜日に開いていますか?
日曜日だけです。現在は日曜日の9:00 AM – 6:30 PMに開かれており、月曜日から土曜日はお休みです。営業時間は変わることがあるので、出かける前に確認してください。
スブテ(地下鉄)でサンテルモ市へはどう行けばよいですか?
A線のペルー駅かD線のカテドラル駅を利用してください。どちらも五月広場にあり、デフェンサ通りの北端まで歩いて行けます。市の中ほどや南側へ行くなら、E線のベルグラーノ駅かインデペンデンシア駅、またはC線のサン・フアン駅のほうが近くなります。
市ではどれくらいの時間を過ごせばよいですか?
デフェンサ通りを端から端まで歩き、ドレーゴ広場を見て回ってサンテルモ市場で食事をするなら、3〜4時間はみておきましょう。骨董品をじっくり探したい場合は、さらに時間に余裕をもたせてください。
屋台ではカードで支払えますか?
ほとんどの屋台では使えません。現金のアルゼンチン・ペソで支払うのが基本です。メルカド・パゴを使ったQRコード決済に対応している店は多いものの、カード端末を置いている店はめったにありません。
近くにはほかにどんな見どころがありますか?
1897年創業のサンテルモ市場、デフェンサ通り755番地のエル・サンホン・デ・グラナドス、レサマ公園、サン・フアン大通りにあるブエノスアイレス近代美術館、そしてカサ・ロサダのある五月広場などがあります。
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