フランクフルトでは1393年からクリスマスマーケットが開かれており、ドイツ国内でも指折りの歴史を誇ります。2026年の開催期間は11月23日から12月22日までです。会場は旧市街と川沿いに点在する6つの広場や通りで、屋台の数は合わせて200を超えます。その中心となるのが、レーマーベルクにそびえる高さ26メートルのクリスマスツリーです。
6つの広場をひと続きに歩く
このマーケットは、ひとつの広場に収まるものではありません。ハウプトヴァッヘ周辺のショッピング街から、マイン川の岸辺まで続く道のりそのものが会場です。ひと晩かけて端から端まで歩き通す人がほとんどです。
会場は次の6か所です。
- レーマーベルク(Römerberg):旧市街の中心となる広場で、大きなツリーが立っています
- パウルス広場(Paulsplatz):1848年にドイツ初の国民議会が開かれたパウロ教会のすぐ隣にあります
- フリードリヒ・シュトルツェ広場(Friedrich-Stoltze-Platz):ハウプトヴァッヘと旧市街の間にある小さな広場です
- ハウプトヴァッヘ(Hauptwache)とロスマルクト(Roßmarkt):ツァイル通り(Zeil)を軸ににぎわうショッピングエリアにあります
- マインカイ(Mainkai):レーマーベルクの南に広がる川沿いの遊歩道です
ハウプトヴァッヘから川まで、寄り道をせずに歩けば10〜15分ほどです。食べ歩きや買い物を楽しみながらだと、2〜3時間ほどかけて回る人が多いようです。
26メートルのツリーが立つレーマーベルク
絵はがきでおなじみの風景が広がるのがこの広場です。西側には、15世紀からフランクフルトの市庁舎として使われてきたレーマーがあり、階段状の切妻屋根が並ぶ正面がひときわ目を引きます。その向かいに建つのがオストツァイレです。戦争で失われた木組みの家並みが、1980年代に再建されました。
両者の間に26メートルのツリーが立ち、その足元を木造の屋台の屋根がぎっしりと囲んでいます。広場の南側を締めくくるのは、赤い砂岩でできた小さな旧ニコライ教会です。その奥には再建された新旧市街の路地が続き、さらに向こうにフランクフルト大聖堂の塔がそびえています。
レーマーベルクはマーケットでいちばん混み合う場所です。比較的静かな周辺の会場から歩き始めて、ここを締めくくりに訪れる人も少なくありません。
ベートメンヒェン、ブレンテン、そしてホットのエップラー
フランクフルトには独自のクリスマス菓子があり、ニュルンベルクやドレスデンのマーケットとの大きな違いになっています。ジンジャーブレッドが並ぶ屋台で探してみてください。
- ベートメンヒェン(Bethmännchen):マジパンとアーモンドで作った小さな丸いお菓子で、半割りのアーモンドが3つずつ押し付けられています。フランクフルトの銀行家一族、ベートマン家にゆかりがあるといわれます。
- ブレンテン(Brenten):アーモンドとマジパンの平たい焼き菓子で、昔ながらの模様が型押しされています
- クヴェッチェメンヒェン(Quetschemännchen):干しプラムとナッツで作る小さな人形で、幸運のお守りとして売られています
- ハイサー・エップラー(Heißer Äppler):温めたアップルワインです。フランクフルトの人々が一年中飲んでいるリンゴ酒を使った、この街ならではのグリューワインといえます。
定番のグリューワインはもちろんどこでも飲めますし、焼きソーセージのブラートヴルスト、ローストアーモンド、ポテトパンケーキなども楽しめます。お菓子は持ち運びやすいので、紙袋入りのベートメンヒェンやブレンテンをおみやげに買って帰る人もたくさんいます。
開催期間、チケット、日々の雰囲気
チケットも入場ゲートもありません。会場は公共の広場なので、営業時間中であれば誰でも自由に入れます。料金がかかるのは付随する楽しみだけです。メリーゴーラウンドなどの乗り物は乗り場ごとに支払い、屋台の価格はカウンターの掲示板に書かれています。
2026年は11月23日の月曜日に開幕し、12月22日に閉幕します。つまり、クリスマスイブを迎える前に終わります。毎日の営業時間や屋台の配置図は、フランクフルトのクリスマスマーケット公式サイトに掲載されます。ドイツの小売店としては珍しく、屋台はたいてい日曜日も営業しています。
夕方になると市内のオフィスから仕事帰りの人々が繰り出し、週末にはライン・マイン地域の各地から日帰り客が訪れます。ゆっくり屋台を見て回りたいなら、平日の午後が比較的過ごしやすいでしょう。
旧市街へのアクセス
旧市街へは公共交通機関を使うのが現実的です。駐車場がほとんどないうえ、マーケットの広場は歩行者専用区域になっています。
- ドーム/レーマー駅(Dom/Römer)(U4、U5)は、レーマーベルクに最も近いUバーンの駅です。
- ハウプトヴァッヘ駅には、Sバーンのほとんどの路線と、Uバーンの U1〜U3 および U6〜U8 が乗り入れています。地上に出ると、マーケットの北の端に着きます。
- フランクフルト中央駅(Frankfurt Hauptbahnhof)からは、市内のトンネル区間を東へ向かうSバーンならどれに乗っても、数分でハウプトヴァッヘに到着します。
- 空港からは、Sバーンの S8 と S9 がハウプトヴァッヘまで直通しています。
出発点にはハウプトヴァッヘがおすすめです。フリードリヒ・シュトルツェ広場とパウルス広場を通って南へ進み、レーマーベルクを経てマインカイへ下りていくルートです。
マグとデポジット、屋台での注文
温かい飲み物は紙コップではなく陶器のマグで出てきます。飲み物の代金とは別に、プファンド(Pfand)と呼ばれるデポジットを支払います。同じデザインのマグを使っている屋台ならどこで返却しても、デポジットが払い戻されます。
マグのデザインは毎年変わるため、デポジットを返してもらわずに記念品として持ち帰る人も大勢います。ごく当たり前のことなので、誰にもとがめられません。
ほかにも、知っておくと役立つ習慣があります。
- 現金:多くの屋台では今でも現金払いが基本です。カードやスマートフォンでの支払いも広まってはいますが、すべての屋台で使えるわけではありません。地元の人たちは小銭や少額紙幣を手元に用意しています。
- 注文:「アイネン・グリューヴァイン、ビッテ」や「アインマル・ハイサー・エップラー」と伝えましょう。支払いはその場で済ませてから、カウンターを離れます。
- 行列:カウンター前の列はゆるやかなものです。順番を待って注文し、受け取ったら立ち飲みテーブルへ移りましょう。カウンターは長居する場所ではありません。
- チップ:額は控えめで、端数を切り上げるか、お釣りはいらないと伝えるのが一般的です。
- 立ち飲みテーブル:みんなで共有して使います。背の高いテーブルで知らない人と隣り合うのは当たり前のことで、軽く会釈すれば十分です。
川辺のマインカイへ
マインカイの会場は、旧市街の広場とはひと味違う雰囲気です。屋台がマイン川沿いの遊歩道に連なり、日が暮れると対岸のスカイラインが明るく輝きます。
ちょうどこのあたりで川をまたいでいるのが、1869年に架けられた鉄製の歩行者専用橋アイゼルナー・シュテーク(Eiserner Steg)です。温かい飲み物を手に橋の上まで歩いていく人も少なくありません。橋からは、マーケットの明かり、大聖堂、そして金融街に建ち並ぶ銀行の高層ビルを一度に眺められます。
対岸はザクセンハウゼン(Sachsenhausen)です。昔ながらのアップルワイン酒場が集まり、川沿いには美術館や博物館が並ぶムゼウムスウーファー(Museumsufer)があります。夜が更けて屋台が店じまいを始めたら、次の目的地にぴったりです。
よくある質問
2026年のフランクフルトのクリスマスマーケットはいつ開催されますか?
2026年11月23日から12月22日までです。会場はレーマーベルク、パウルス広場、マインカイ、ハウプトヴァッヘ、フリードリヒ・シュトルツェ広場、ロスマルクトの6か所です。クリスマスイブより前に閉幕します。毎日の営業時間は、フランクフルトのクリスマスマーケット公式サイトで確認できます。
フランクフルトのヴァイナハツマルクトにはチケットが必要ですか?
必要ありません。会場は誰でも出入りできる公共の広場なので、入場は無料です。お金がかかるのは、屋台での買い物とメリーゴーラウンドなどの乗り物だけです。価格は各屋台に表示されています。
クリスマスマーケットの最寄り駅はどこですか?
レーマーベルクと大きなツリーにいちばん近いのは、ドーム/レーマー駅(U4、U5)です。ハウプトヴァッヘ駅にはSバーンのほとんどの路線と、Uバーンの U1〜U3 および U6〜U8 が乗り入れています。この駅で降りると、マーケットの北の端に出ます。空港からは S8 と S9 がハウプトヴァッヘまで直通しています。
マーケット全体を見て回るにはどのくらい時間がかかりますか?
ハウプトヴァッヘから川まで、立ち止まらずに歩けば10〜15分ほどです。6つの会場で食べたり飲んだり、屋台をのぞいたりしながら回ると、2〜3時間ほど過ごす人がほとんどです。
フランクフルトのクリスマスマーケットでは何を食べたり飲んだりすればよいですか?
ぜひ味わいたいのが地元の名物です。アーモンドとマジパンのお菓子であるベートメンヒェンとブレンテン、干しプラムで作る人形クヴェッチェメンヒェン、それにホットアップルワインのハイサー・エップラーがあります。飲み物は陶器のマグで提供され、返却すれば戻ってくるデポジット(プファンド)がかかります。マグを持ち帰って記念品にすることもできます。
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