地上198メートル、屋上に立てる展望台
たいていの超高層ビルでは、いちばん眺めのよいフロアはガラス越しにしか楽しめません。ところがマイン・タワーでは、外へ出られます。高さおよそ198メートルの屋外展望台を囲むのは手すりだけで、頭上にはアンテナのマストがあるほかは空ばかりです。この高さでは風も本物で、顔にじかに吹きつけてきます。
Neue Mainzer Str. 52–58に建つこのビルが完成したのは1999年のことです。ヘッセン=テューリンゲン州立銀行(ヘラバ/Helaba)が本店を置いています。丸みを帯びたガラスの円筒と、石張りの角ばった棟がひとつにつながった形をしています。屋上までの高さは200メートル、マストの先端までは約240メートルあります。
ノイエ・マインツァー通りへの行き方
タワーが建つのはインネンシュタット(旧市街中心部)の西端です。かつての城壁跡は、いまはタウヌスアンラーゲ公園になっています。次の2駅からなら、どちらも歩いて数分で着きます。
- タウヌスアンラーゲ(Taunusanlage)駅(Sバーン。ほとんどの路線が通る中央トンネル区間の駅です):公園を南東方向へ抜けて歩きます。
- ヴィリー・ブラント広場(Willy-Brandt-Platz)駅(UバーンU1〜U5、U8):ノイエ・マインツァー通りを北へ歩きます。
- アルテ・オーパー(Alte Oper)駅(U6、U7):オペラ座前の広場を通って南へ。少し歩く距離が長くなります。
車で行くのはおすすめできません。金融街は建物が密集していますし、フランクフルト空港からならSバーンでタウヌスアンラーゲ駅まで30分もかかりません。
エレベーターの前に、空港並みの検査
見学は屋上ではなく地上階から始まります。ここは実際に銀行が業務を行っているビルなので、見学者は空港とよく似たセキュリティチェックを受けます。手荷物はスキャナーに通し、本人は探知ゲートをくぐります。
荷物はできるだけ少なくしましょう。大きな荷物やかさばるバッグは面倒のもとになるので、スーツケースはホテルか中央駅(Hauptbahnhof)のコインロッカーに預けておくのが賢明です。ポケットナイフなどの類は、最初から持って行かないのがいちばんです。
エレベーターに向かう前に、ロビーをひと回りしてみてください。ここには常設のアート作品が2点あります。ビル・ヴィオラの映像インスタレーション《ザ・ワールド・オブ・アピアランシズ》(The World of Appearances)と、シュテファン・フーバーによる大きなモザイク作品です。ほとんどの人は、どちらにも気づかずに素通りしてしまいます。
エレベーターはとても速く、1分足らずで上まで昇ります。耳がツンとするのを感じるはずです。最上階近くで降りたら、短い階段を上って展望台へ出ます。
「マインハッタン」の摩天楼を読み解く
展望台は屋上をぐるりと囲んでいるので、方角ごとに順番に景色を眺められます。フランクフルトが「マインハッタン」と呼ばれる理由を実感するには、ここ以上の場所はありません。高層ビル同士が近いので、一棟ずつ見分けられます。
注目したいのは次のような建物や景色です。
- 北東のすぐ近くにあるコメルツバンク・タワー。長年EUでいちばん高いビルでした。三角形の平面と、何層にも重なる空中庭園が特徴です。
- 西に見えるメッセトゥルム。見本市会場に建つ鉛筆のような形のタワーで、てっぺんにピラミッド形の屋根を載せています。
- 東の川沿い、オストエンド地区にある欧州中央銀行。ねじれたようなガラスの2棟が並んでいます。
- カイザードーム(聖バルトロメオ大聖堂)とレーマー周辺の旧市街。ガラスのビル群の足もとに、赤い屋根が小さく見えます。
- 橋がいくつも架かるマイン川と、その向こうのザクセンハウゼン側の岸辺。
- 晴れた日には、北西の地平線にタウヌス山地が見えます。南西には、フランクフルト空港へ向かって列をなす飛行機の姿も。
天候が崩れると展望台は閉鎖されます。雷雨や凍結、強風の際は安全のため閉鎖され、急に決まることもあります。曇って風の強い日は、列に並ぶ前に公式サイトを確認しておきましょう。
夕方以降がおすすめの理由
営業時間は、夕暮れどきの訪問にぴったりです。開館は毎日午前10時で、閉館は日曜から木曜が午後9時、金曜と土曜が午後11時です。
実際の混雑データを見ても、やはり夕方以降がねらい目です。平日にいちばん空いているのは午後7時〜午後10時です。月曜から木曜なら、午後7時から午後9時の閉館までということになります。金曜は空いている時間帯がまるまる3時間続き、金融街の明かりがあたり一面に灯っていくのを眺められます。
週末は午前10時〜午後11時まで一日じゅう空いていて、特に混む時間帯は見られません。好きな時間にふらりと上るなら、土曜がいちばん気楽です。日曜は午後9時と閉館が早いので注意してください。
最終入場は表示されている閉館時刻より前で、天候しだいで夜の営業が早く終わることもあります。閉館間際をねらって行くのはやめておきましょう。
待ち時間を減らして上るコツ
ここはフランクフルトでも特に口コミの多い観光スポットです。混雑のネックになるのは展望台ではなく、セキュリティチェックのほうです。次のような心がけが役に立ちます。
- 公式サイトでチケットを買えるなら、そちらで購入しましょう。 最新の料金は公式サイトと入口のチケット窓口に掲示されています。事前に予約しておけば、たいていは窓口で並ぶ時間を減らせます。
- バッグはすぐに開けられるようにし��おきましょう。 スマートフォンや鍵、小銭をひとまとめにしておけば、スキャナーの検査がスムーズに進みます。
- 支払いはカードで。 ドイツでは小さな店だとまだ現金が主流ですが、これほどの人気スポットなら窓口でカードが使えます。
- 羽織るものを1枚用意し、帽子は飛ばされないように。 屋上は夏でも地上よりずっと寒く、風も強く吹いています。
- 写真は手すりのすき間から。 手すりには細かい網が張られている部分があります。近くまで寄って、すき間からレンズを向ければ、摩天楼をすっきりと撮れます。
展望台の2フロア下、53階には「マイン・タワー・レストラン&ラウンジ」があります。展望台とは別の店で、予約制です。ディナーの客も同じセキュリティ入口を通ります。屋外ではなく、景色を眺めながら一杯楽しみたいなら、飛び込みに期待せず事前に予約しておきましょう。
下りたあとは周辺を散策
地上に下りると、そこは見どころがぎゅっと詰まったエリアで、少し歩いてみる価値があります。北へ数分のところには、19世紀のオペラ座を再建したアルテ・オーパーがあります。天気のよい日には前の広場にカフェのテーブルがずらりと並びます。そこから東のハウプトヴァッへ方面へ延びているのが、グルメ通りの「フレスガス」です。
南へ向かうと、ヴィリー・ブラント広場に青と黄色の巨大なユーロのモニュメントが立っています。人気の記念撮影スポットです。さらに10分ほど歩けばマイン川の岸辺に出ます。対岸のザクセンハウゼン側には、博物館が立ち並ぶムゼウムスウーファー(博物館通り)があります。
そこから歩行者専用の鉄橋アイゼルナー・シュテークを渡れば、15分ほどでレーマーベルク広場に着きます。木組みの家並みは、屋上から見たあの景色だとすぐにわかるはずです。
よくある質問
マイン・タワーがいちばん空いている時間帯はいつですか?
平日は午後7時から午後10時までが最も落ち着いています。月曜から木曜は午後9時に閉館するので、実際には午後7時から閉館までの時間帯です。金曜は午後11時まで開いています。週末については、午前10時から午後11時まで一日を通して空いているというデータが出ており、特に混む時間帯は見られません。
公共交通機関ではどう行けばよいですか?
Sバーンならタウヌスアンラーゲ駅、Uバーン(U1〜U5、U8)ならヴィリー・ブラント広場駅で降ります。どちらの駅からもNeue Mainzer Str. 52–58までは歩いてすぐです。フランクフルト空港からは、Sバーン1本でタウヌスアンラーゲ駅まで行けます。
営業時間を教えてください。
日曜から木曜は午前10時〜午後9時、金曜と土曜は午前10時〜午後11時です。最終入場は閉館時刻より前になります。雷雨や強風の際は屋外展望台が急に閉鎖されることもあるので、天気の悪い日は公式サイトを確認してください。
セキュリティチェックはありますか?持ち込まないほうがよいものは?
あります。地上階で空港と同じような検査があり、手荷物はスキャナーに通し、本人は金属探知ゲートをくぐります。大きな荷物はホテルか駅のコインロッカーに預けましょう。ポケットナイフなどの類も持って行かないでください。
見学にはどのくらいの時間を見ておけばよいですか?
セキュリティチェックとエレベーター、展望台をひと回りする時間を含めて、1時間ほど見ておくと安心です。ロビーでビル・ヴィオラの映像インスタレーションやシュテファン・フーバーのモザイク作品を鑑賞するなら、そのぶん余裕を持たせてください。
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