教会を中心に広がる広場
まずは教会の石段に立って、南のほうを眺めてみてください。広場の一辺をふさぐように建っているのがサンタ・アナ教会です。淡い色の石造りのファサードに、鐘楼がひとつだけ立っています。残りの部分には日陰をつくる木々とベンチが並び、広場の縁には屋台が連なっています。1分もあれば端から端まで歩けるほどの小さな広場ですが、ここで何時間も過ごす人が少なくありません。
教会が建てられたのは1730年代のことです。ユカタンの植民地総督だったアントニオ・デ・フィゲロア・イ・シルバの命によるもので、総督本人も教会内に葬られていると言い伝えられています。旧市街の北端にあたるこの一帯には、教会を中心にサンタ・アナ地区が形づくられていきました。60番通り沿いには、色あせた塗装の低いコロニアル様式の家々がいまも並んでおり、当時の面影が残っています。
60番通りと45番通りへの行き方
サンタ・アナ公園は60番通り沿いにあります。60番通りは、メリダ中心部の広場をいくつも結んでいる通りです。グランデ広場(プラサ・グランデ)から60番通りを北へ8ブロックほど歩けば到着します。まっすぐ一本道を歩くあいだに、次の場所を通り過ぎます。
- イダルゴ公園とヘスス教会(テルセラ・オルデン)
- ペオン・コントレラス劇場とユカタン自治大学本館
- 55番通りにあるサンタ・ルシア公園
- 45番通りにあるサンタ・アナ公園
メリダの中心部では、通りに番号が振られた碁盤の目状の街区が採用されています。偶数番号の通りは南北に、奇数番号の通りは東西に走っているため、「60番と45番」と言えばそれだけで正確な住所になります。2ブロック東の47番通りからはモンテホ通り(パセオ・デ・モンテホ)が始まるので、大通り沿いの邸宅めぐりの前後に立ち寄るのにちょうどよい場所です。暑さで歩くのがつらいときは、タクシーや配車アプリも便利に使えます。
サンタ・アナの屋台で食べる
この公園のもうひとつの魅力は食べ物です。教会の隣にあるサンタ・アナ市場には、カウンター式の小さな食堂「コシーナ」が並んでいます。プラスチックの丸椅子とラミネート加工のメニューがお決まりの光景です。ユカタンの家庭的な料理を、早く安く味わえる場所として地元で親しまれており、この地方の料理を初めて試すのにもぴったりです。注目したいのは次の料理です。
- コチニータ・ピビル:アチオーテに漬け込んだ豚肉で、トルタやタコスで提供されます
- パヌーチョ:黒豆を詰めて揚げたトルティーヤに具をのせたもの
- サルブーテ:ふっくら揚げたトルティーヤに、ほぐした七面鳥や鶏肉をのせたもの
- ソパ・デ・リマ:ライムが香る、ユカタン名物の鶏肉スープ
- 暑さしのぎにはオルチャータやアグア・デ・チャヤを
手の届くところには、たいてい赤玉ねぎの酢漬けとハバネロのサルサが置いてあります。ハバネロは本格的に辛いので、最初は少しだけ試してみてください。値段はメニューに載っているか、各屋台に書き出されています。
常連さんのように注文して座る
流れは気取らないものです。よさそうなカウンターで空いている丸椅子に座り、料理名と数を伝えて注文します。「ドス・パヌーチョス・デ・コチニータ(コチニータのパヌーチョを2つ)」と言えば十分に通じます。隣の人のお皿を指さして頼んでもかまいません。支払いは食べ終わって席を立つときに済ませます。
- メキシコ・ペソの小額紙幣を用意しておきましょう。現金しか使えない屋台が多く、高額紙幣を出すと手間取ります。
- 給仕してもらったカウンターでは、10%ほどのチップを置いていくのが礼儀としてよく見られます。
- 座るときや席を立つときに、隣の人へ「ブエン・プロベチョ(どうぞごゆっくり)」とひと言添えるのが、ユカタンでは当たり前の気づかいです。
- 教会の中に入るときは、控えめな服装を心がけてください。ミサの最中は入口付近でも静かにしましょう。
ベンチはみんなで使う場所です。家族連れや学生、年配の住民が一日じゅう利用しているので、お年寄りが来たら席を譲ってください。
訪れるならいつ?避けたいのはいつ?
公園そのものは閉まることがありません。人出の計測によると、週末は午前9時から午後11時まで混雑しています。土曜や日曜は広場がいちばんにぎわう時間帯なので、空いたベンチや人気の屋台の空席を期待して出かけるのは避けたほうが無難です。訪れるなら平日のほうが気楽です。
人混みと同じくらい気をつけたいのが、メリダの日中の暑さです。木々がしっかりと日陰をつくってくれますが、昼前から午後半ばにかけては、ほとんどの人が日差しを避けています。過ごしやすいのは早朝と夕方以降です。街灯がともる頃には教会のファサードがライトアップされ、屋台も絶え間なくにぎわいます。
滞在時間の目安と次の行き先
教会を見て木陰でひと休みするだけなら、30分ほどで十分です。食事もするなら1時間ほどみておきましょう。サンタ・アナだけを目当てに出かけるよりも、60番通りをじっくり歩く散策のなかに組み込む人がほとんどです。
ここから足をのばすなら、次の場所が定番です。
- モンテホ通り:2ブロック東の47番通りから始まり、19世紀末から20世紀初頭にかけての邸宅が並びます
- サンタ・ルシア公園:数ブロック南にあり、アーケードに囲まれたコロニアル様式の広場です
- グランデ広場:60番通りの南端にあり、サン・イルデフォンソ大聖堂やモンテホ邸もここにあります
南へ歩きながら途中のサンタ・アナで食事をとれば、午後か夕方のうちに無理なく歴史地区を歩き通せます。
よくある質問
サンタ・アナ公園はメリダのどこにありますか?
セントロ(旧市街)の60番通りと45番通りの角にあります。グランデ広場から60番通りを北へ8ブロックほど進んだところで、モンテホ通りの起点である47番通りからは2ブロック西に位置しています。
いちばん空いているのはいつですか?
最も混むのは週末で、土曜と日曜は午前9時から午後11時までにぎわいます。ゆったり過ごしたいなら平日に訪れましょう。日中の暑さを避けるなら、早朝か夕方以降がおすすめです。
夜も公園に入れますか?
はい。広場は毎日24時間開放されています。夜は教会がライトアップされ、屋台もにぎわい続けるので、夕方以降も人気があります。
サンタ・アナの屋台では何を食べればよいですか?
コチニータ・ピビル、パヌーチョ、サルブーテ、ソパ・デ・リマといったユカタンの定番料理を、オルチャータやアグア・デ・チャヤと一緒に味わってみてください。現金しか使えない屋台が多いので、ペソの小額紙幣を持っていきましょう。
滞在時間はどれくらい見ておけばよいですか?
教会と広場を見るだけなら30分、食事もするなら1時間ほどが目安です。サンタ・ルシア公園やグランデ広場もめぐる60番通りの散策に、無理なく組み込めます。
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