フロアを上るごとにたどるモンゴルの歴史
打製石器から始まり、抗議運動の横断幕で終わる。モンゴル国立博物館では、石器時代から1990年の民主化革命に至るまで、この国の歴史をひととおり見ることができます。展示は3フロアにわたり、おおむね時代順に並んでいます。階段を上っていくこと自体が、時をさかのぼる旅のように感じられるはずです。
建物が開館したのは1971年で、当初は共産主義革命の博物館でした。1991年以降に国の歴史博物館として再編され、政治の移り変わりとともに展示テーマも変わってきました。政府宮殿から歩いてすぐのジュールチン通りという立地からも、この歴史がいかに国の中心に据えられているかがうかがえます。
展示室の見どころ
下層の展示室では、先史時代と草原に興った初期の国家を扱っています。岩絵や青銅器のほか、モンゴルの草原各地に残る彫刻入りの立石「鹿石」も並びます。かつて漢王朝を脅かした遊牧騎馬民族の連合体、匈奴の出土品も見逃せません。
上の階へ進むにつれ、展示はより人々の暮らしに寄り添ったものになります。特に注目を集める展示室は次のとおりです。
- 民族衣装: モンゴル各地の民族に伝わる伝統衣装がずらりと並び、銀の頭飾りや珊瑚をちりばめた装身具も見られます。
- モンゴル帝国: 甲冑や武器、地図を通して、チンギス・ハーンがユーラシア大陸に勢力を広げていった過程をたどれます。
- 遊牧民の暮らし: 家具を備えたゲルの中に、鞍や馬具、牧畜を営む家族の生活道具が展示されています。
- 20世紀: 社会主義の時代と、複数政党制の民主主義をもたらした1990年の無血革命を紹介しています。
見学には1.5〜2時間を見込んでおきましょう。衣装や織物に興味がある方は、中層階でさらに時間をかけたくなるはずです。
入口へのアクセス
住所はTravel St 1, Chingeltei district (khoroo 4), Ulaanbaatar 15160です。地元では通りの名を「ジュールチン・ゴダムジ」と呼んでいます。スフバートル広場の北西角から1ブロックほどの場所にあるため、中心部のホテルならたいてい歩いて行けます。
ウランバートルには地下鉄がなく、広場周辺はラッシュアワーになると渋滞で車がほとんど動きません。中心部のどこからでも、タクシーより歩いたほうが早いことが多いでしょう。冬はこの短い道のりこそが見学中いちばん寒い時間になりがちなので、館内ではなく屋外に合わせた服装で出かけてください。
カメラ・上着・チケット窓口について
ちょっとした心がけで、見学がぐっと快適になります。
- 撮影の可否はまず確認を。 モンゴルの博物館では、カメラの撮影許可が別料金になっていることがよくあります。展示室には係員がいてルールを厳しく守らせているので、スマートフォンを構える前にチケット窓口で確認しましょう。
- 料金は窓口の掲示でチェック。 入館料と撮影許可の料金は窓口に掲示されています。ウランバートル中心部ではカードが広く使えますが、端末が使えない場合に備えて少額のトゥグルグを持っておくと安心です。
- 重ね着がおすすめ。 展示室には暖房が入っているので、分厚い冬のコートを着たまま2時間も階段を上り下りすると負担になります。
- 解説パネルは選んで読む。 多くの展示に英語の説明が付いていますが、内容の詳しさはまちまちです。事前にモンゴル史の入門書に目を通しておくと、匈奴や帝国の展示室がいっそう楽しめます。
係員の近くでは声を控えめにし、衣装には手を触れないようにしてください。その多くは傷みやすい織物で、ガラスケースに収められているのもそのためです。
訪問日の選び方
現在の開館時間は火曜〜日曜の午前9時〜午後6時で、月曜は休館です。滞在中に自由に動けるのが月曜だけ、ということにならないよう注意しましょう。開館時間は季節や祝日によって変わることがあるため、出かける前に公式情報を確認してください。
狙い目は週末です。来館者数のデータによると、土曜・日曜は午前9時〜午後6時の開館中を通して空いています。それでも午前9時に着けば、衣装の展示室をいちばんゆったりと見られます。20世紀の展示室を駆け足で見ることにならないよう、午後6時の閉館より少なくとも2時間前には入館しておきましょう。
スフバートル広場周辺の見どころ
博物館は、市中心部を半日かけてめぐるコースに組み込みやすい立地です。徒歩圏内には次のようなスポットがあります。
- スフバートル広場: 市の中心となる広場で、中央にはダムディン・スフバートルの騎馬像が立っています。
- 政府宮殿: 広場の北側にあり、正面には大きなチンギス・ハーンの座像が据えられています。
- モンゴル恐竜中央博物館: 広場のすぐそばにあり、アメリカから返還されたタルボサウルスの骨格標本で知られています。
- チョイジン・ラマ寺院博物館: 広場の少し南にある20世紀初頭の仏教寺院群で、今では周囲を高層ビルに囲まれています。
まずは国立博物館から見学するのがおすすめです。ここで歴史の流れをつかんでおくと、チンギス・ハーン像や寺院をはじめ、コース上のほかの見どころへの理解が深まります。
よくある質問
モンゴル国立博物館の正確な場所はどこですか?
住所はTravel St 1 (Juulchin Street), Chingeltei district, Ulaanbaatar 15160です。スフバートル広場の北西角から1ブロックほどの場所にあり、中心部のホテルならたいてい気軽に歩いて行けます。
いちばん空いている時間帯はいつですか?
週末は午前9時〜午後6時の開館中を通して空いています。土曜か日曜の午前9時に到着すれば、人気の衣装展示室をもっともゆったりと見学できます。
開館日はいつですか?
現在は火曜〜日曜の午前9時〜午後6時に開館しており、月曜は休館です。季節や祝日によって開館時間が変わることがあるため、出かける前に公式情報を確認してください。
見学にはどのくらいの時間がかかりますか?
3フロアをひととおり見るなら1.5〜2時間を見込んでおきましょう。民族衣装や装身具、モンゴル帝国の歴史に特に関心がある方は、さらに余裕をもっておくと安心です。
写真撮影はできますか?
撮影には通常、チケット窓口で購入する別料金の許可が必要です。展示室では係員がルールを徹底しているので、まずは最新料金が掲示されている窓口で確認してください。
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