8週間にわたって響く韓国の音
週末だけで終わるフェスティバルではありません。K-Music Festival 2026の会期は2026年9月28日〜11月23日で、ロンドンの秋をほぼまるごとカバーしています。公演の日程も会場もばらばらに組まれているので、気になる1公演だけ聴きに行くのも、何晩か予定を組んで通うのも自由です。
主催は駐英韓国文化院(Korean Cultural Centre UK)で、毎年このフェスティバルを手がけています。プログラムでは、韓国の現代音楽のアーティストと伝統音楽の奏者が同じ舞台に並びます。弦を爪弾くチターの音色が響いたかと思えば、次はエレクトロニクス。さらに、何年もの修練を経てあえてざらついた声を出す歌い手が登場する、そんな一夜もあり得ます。
プログラムの内容
プログラムは2本の柱で構成されています。このフェスティバルの面白さは、その2つが出会うところにあります。1本目は現代音楽で、ジャズ、実験音楽、エレクトロニック、フォーク、クロスオーバーといった分野で活動する韓国のアーティストが中心です。2本目は韓国の伝統音楽の総称である*国楽(クガク)*です。
このフェスティバルが紹介しようとしている国楽の音には、たとえば次のようなものがあります。
- カヤグム(伽耶琴):絹の弦を張った細長いチターです。弦を弾き、押さえて音程を揺らします。
- ヘグム(奚琴):膝の上に立てて構える2弦の擦弦楽器です。リードのような、人の声にも近い音色を持っています。
- チャンゴ(杖鼓):砂時計の形をした太鼓で、両面を打って鳴らします。ほとんどの合奏で土台を担う楽器です。
- パンソリ:歌い手1人と鼓手1人で長大な物語を語り歌う芸能です。休みなく長時間続くことも少なくありません。
現代音楽のアーティストの多くも、こうした楽器の要素を取り入れています。何晩かかけて両方を聴けば、新しいサウンドの源流が見えてきます。2026年の全ラインナップと各アーティストの出演日は、主催者の公式サイトに掲載されています。
ロンドン各地の会場
ひとつの舞台に縛られないのもこのフェスティバルの特徴です。ロンドン市内の複数の会場を使い、アーティストごとにふさわしい規模のホールを選んでいます。カヤグムの独奏会なら静かで親密な空間が合いますし、大編成の打楽器アンサンブルには本格的なコンサートホールが欠かせません。
そのため、各公演の情報では会場がいちばん大事なポイントになります。ロンドンのコンサートホールはゾーン1の内外に点在しているので、同じフェスティバルの公演でも、テムズ川の両岸に分かれることがあります。会場名は、主催者サイトに載っている各公演の情報に記されています。
主催者の拠点は、ストランド通り沿いのGrand Buildings, 1–3 Strandにあります。トラファルガー広場の向かいで、チャリング・クロス駅(ノーザン線、ベーカールー線、ナショナル・レール)やエンバンクメント駅から歩いて数分です。
チケットと移動手段
各公演のチケットへのリンクは、日程や会場と一緒に駐英韓国文化院の公式サイトに掲載されています。公演ごとに会場が違うため、チケットの販売システムも公演によって異なることがあります。ロンドンのホールの多くは電子チケットを採用していて、入口でスマートフォンの画面をスキャンして入場する方式です。
来場者の多くは地下鉄で移動します。改札ではオイスターカードと同じように、タッチ決済対応の銀行カードやスマートフォンをかざして支払えます。11月も後半になると、夕方早くから暗く冷え込みます。それでも常連の人たちは、駅から会場まで歩く時間も夜の楽しみのうちだと考えています。
国楽の客席で
韓国の伝統音楽の公演には独特の作法があり、ロンドンの観客が驚くこともあります。特にパンソリでは、演奏の最中に聴き手が短い掛け声で歌い手を励まします。これをチュイムセと呼び、よく知られているのは*「オルス!」や「チョタ!」*(「いいぞ!」の意味)です。掛け声を入れるのは、フレーズの終わりや盛り上がりの直後です。野次とはまったく違い、歌い手もこの声を待っています。
ほかにも、たいていの公演に共通することがあります。
- 曲間に拍手するのはごく普通のことです。ただし、長い即興独奏の形式であるサンジョ(散調)は、いくつもの楽章を途切れなく演奏します。観客は最後の一音まで拍手を待つのが一般的です。
- ロンドンの会場のバーは、ほぼどこでもカードやタッチ決済が使えます。バーでチップを払う必要はありません。
- 現代音楽のステージは、普通のライブと同じ感覚で楽しめます。スマートフォンを取り出すのは少しの間だけで、すぐにしまうのが通例です。
掛け声を入れてよい場面か迷ったときは、周りにいる韓国人の観客を見てみてください。たいていは、その人たちが自然と流れをつくってくれます。
公演の前後も楽しむ
フェスティバルの会場の多くは、夜もにぎわうエリアにあります。コンサートを軸に、一晩じっくり出かける計画も立てやすいでしょう。ストランド周辺からは、北へ少し歩けばコヴェント・ガーデンにもソーホーにも出られます。ソーホーはロンドンでいちばん韓国料理店が集まっている地区なので、開演前の夕食にぴったりです。
サウスバンクの公演なら、エンバンクメントからハンガーフォード橋を渡り、川沿いを歩いて向かうのが定番のルートです。約8週間にわたるプログラムのなかから、伝統音楽の夜と現代音楽の夜を1回ずつ選ぶ来場者も大勢います。2本の柱を続けて聴くことこそ、このフェスティバルが目指している楽しみ方です。
よくある質問
ロンドンのK-Music Festival 2026はいつですか?
会期は2026年9月28日〜11月23日です。公演は週末にまとめて組まれているのではなく、この数週間のあいだに分散しています。
K-Music Festivalのコンサートはどこで聴けますか?
ロンドン市内の複数の会場が使われています。各公演の会場名は、駐英韓国文化院(Korean Cultural Centre UK)の公式サイトにある公演情報に記されています。主催者の拠点はGrand Buildings, 1–3 Strandにあり、チャリング・クロス駅とエンバンクメント駅のすぐ近くです。
K-Music Festival 2026のチケットはどこで買えますか?
駐英韓国文化院の公式サイトに、各公演のチケットへのリンクが日程や会場と一緒に掲載されています。会場が公演ごとに違うため、チケットの販売システムも公演によって異なることがあります。
どんな音楽が聴けますか?
韓国の現代音楽と、伝統音楽である国楽(クガク)です。カヤグム(伽耶琴)、ヘグム(奚琴)、チャンゴ(杖鼓)といった楽器や、語り歌うパンソリも含まれることがあります。全ラインナップは主催者のサイトに掲載されています。
韓国の伝統音楽の公演中に声を出してもいいのですか?
パンソリをはじめ、一部の国楽の公演では問題ありません。「オルス!」のような短い励ましの掛け声は「チュイムセ」と呼ばれる伝統の一部で、たいていはフレーズの終わりに入れます。
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